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2010 年度 実績報告書

言語の多様性に対する普遍文法理論の妥当性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 21520507
研究機関大阪大学

研究代表者

大庭 幸男  大阪大学, 文学研究科, 教授 (90108259)

キーワード普遍方法理論 / WH-疑問文 / 問い返しの疑問文 / 多重WH疑問文 / 局所性
研究概要

本年度に実施した研究の成果は次の通りである。
(1) 論文「結果構文の動詞と結果述語の意味特性について」と著書『英語構文を探求する』を出版して、本研究課題の成果の一部をその中で公表した。前者では、他動詞を伴う結果構文と自動詞を伴う結果構文において、目的語と結果述語をwh句として取り出した場合の文法性に基づき、普遍文法理論の原理の整合性について検討した。また、後者では、中間構文、二重目的語構文、小節構文等に観察されるwh移動現象や多重Wh疑問文等を取り上げ、普遍文法理論の枠組みでこれらの構文の意味的・統語的特徴やこれらの構文の統語的な構造を明らかにした。また同時に、これらの疑問文の派生方法に関して、生成文法理論の原理の妥当性を検証した。
(2) 昨年度に引き続き、生成文法理論(原理とパラメターのアプローチとミニマリスト・プログラム)におけるWH疑問文の分析方法の理解に努めるとともに、それに関わる問題点を検討した。取り上げた著書は、Bricmont, Jean and Julie Franck (2010) Chomsky Notebook, Columbia University Press, New York. Larson, Richard (2010) Grammar as Science, MIT Press, Cambridge, MA. Miyagawa, Shigeru (2010) Why Agree? Why, Move?, MIT Press, Cambridge, MA. Gallego, Angel J. (2010) Phase Theoryなどである。
(3) 本年度研究した具体的な言語現象は、多重WH疑問文である。これに関する論文ならびに著書や言語コーパスで言語データの収集を行った。収集した言語データは、英語・ブルガリア語、ドイツ語などの各種ヨーロッパ諸語やアジア・アフリカ諸語のものである。本研究にとって重要と思われる言語データを収集することができた。来年度は本研究の最後の年であるので、これらのデータに基づき、研究成果をあげる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 結果構文の動詞と結果述語の意味特性について2010

    • 著者名/発表者名
      大庭幸男
    • 雑誌名

      玉井障教授定年退官記念論文集

      ページ: 127-188

  • [図書] 英語構文を探究する2011

    • 著者名/発表者名
      大庭幸男
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      開拓社

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公開日: 2012-07-19  

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