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2011 年度 実績報告書

結果句と経路表現の認可条件―直接目的語制約に替えて

研究課題

研究課題/領域番号 21520515
研究機関東京理科大学

研究代表者

丸田 忠雄  東京理科大学, 理学部, 教授 (10115074)

キーワード結果句 / 直接目的語制約 / 語彙意味論 / Theme
研究概要

本研究では、John hammered the metal flat.におけるflatのような結果句にかかる従来の文法制約を解体し新たな提案を行った。結果句には従来、直接目的語制約(DOR)という統語条件が適用するとされてきた。しかしDORには、主語がホストになるなど多くの反例が見られ、新たな説明原理が求められていた。本研究は、旧来のThemeをTheme_<COS>(=change of state)とTheme_<C0L>(=change of location)の2つに下位区分して、結果句の出没の可否、特にDORの反例を検討し、上記Theme役割の2分類に基づくThematic Licensing Constraint on Resultatives(TLCR)を提案した。TCLRはDORと異なり、結果句の分布を直接目的語に依存させず、結果句とそのホストとの意味的整合性に依拠させる。この点が本研究のユニークな点である。したがって本提案では、必ずしも結果句のホストは目的語に限られないことになる。TLCRはD0Rが捉えていた事実はもとより、DORの反例をも一挙に説明できることを検証した。この結果、The couple waltzed to the window.のような例は問題なく説明できる。またThe dog died stiff with rigormortis.のような、非能格動詞の主語でも結果句のホストになれるという新たなデータが発掘された。さらにTLCRは、概念上も自然な認可条件である。すなわち、TLCRは、ある(移動や状態の)変化体がある結果へと変化する場合に、両者は概念上同種のものでなければならないと述べている。すなわち移動体が結果位置ではなく結果状態に至ることはないし、変化体が結果状態ではなく結果位置へと至ることもないのである。これらの変化は概念上ありえず、TLCRはこれを正しく反映している。以上本研究は、結果句の分布を説明する革新的な制約を提案したと言える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] On passivized tough-infinitives in current American English2012

    • 著者名/発表者名
      MARUTA, Tadao
    • 雑誌名

      東京理科大学紀要

      巻: 44 ページ: 21-33

    • 査読あり
  • [学会発表] On Passivised Tough-infinitives2012

    • 著者名/発表者名
      丸田忠雄
    • 学会等名
      第3回北海道理論言語学研究会
    • 発表場所
      旭川医科大学
    • 年月日
      2012-03-07
  • [学会発表] Short love poems are easy to be read and understood.は文法的か-アメリカ英語とイギリス英語の違い2011

    • 著者名/発表者名
      丸田忠雄
    • 学会等名
      日本時事英語学会
    • 発表場所
      京都産業大学
    • 年月日
      2011-10-23

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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