研究概要 |
本年度は以下の4件の研究成果を発表した。 (1)『英語ジョークの研究:関連性理論による分析』(開拓社)2011 第3部ジョーク研究の問題点について、第9章では英語ジョークがなぜ日本人には理解しにくいのか?を検討し、特に日本語訳の問題、音声的類似性と訳の問題、メタ言語の問題、語彙・異文化の問題など例を挙げて説明した。 (2)「仏教と翻訳の可能性について:関連性理論による分析」『龍谷大学論集』(2011)第479号,pp.57-118.本稿は、日本の仏教が英語圏でどのように翻訳されているかを、認知語用論(関連性理論)に基づきいくつかの具体例を検討し、翻訳も人間のコミュニケーションの一部であるという関連性理論の位置づけにより、日本語から英語への仏教用語および歎異抄の現代和訳、英訳,般若心経の英訳,仏教のメタファー分析について実証的に分析したものである。翻訳について解釈的類似性を仏教の音訳でみた:閼伽(あか).サンスクリット語の音写など。直訳は仏教用語のKenshin Daishi(lit."Great Teacher-the Seer of Truth")などでみた。意訳は仏教用語でnirvana(涅槃(ねはん))の説明をblissful non-beingという英訳などに見た。日本語から英語への借用語で'shinjin'などfaithという英訳ではキリスト教などの間違った理解を避けるために多用されていることをみた。 (3)"Discourse Markers(But/Yet/However)in English Jokes; A Relevance-Theoretic Account."『ことばを見つめて』(2012)英宝社,pp.159-168.(4)But/Yet/However in English Jokes: A Relevance-Theoretic Account, Marqueurs discursifs et subjectivite Edited By Sylvie HANCIL(2011)Publications des Universites de Rouen et du Havre,pp.209-224.
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