• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

関連性理論に基づく翻訳可能性の基礎的研究:表意、推意から、解釈的類似性、想定まで

研究課題

研究課題/領域番号 21520517
研究機関龍谷大学

研究代表者

東森 勲  龍谷大学, 文学部, 教授 (20148604)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2014-03-31
キーワード翻訳 / 関連性理論 / 表意 / 推意 / 解釈的類似性
研究概要

『語用論』(朝倉書店)(中島信夫編)2012では第1章 意味のコンテキスト依存性pp.13-32では特に、1.1.7英語と日本語の対照例で、<this,that>と日本語の<これ、それ、あれ>のずれを翻訳の実例をあげて示した。日本語では視覚的にキャッチして近接を「この子」としているが、英語では心理的距離をおいて、空間的には近接であってもthat girlを用いていることを『OL進化論』より、集めた実例で説明をした。第7章呼びかけ語およびエピセットの用法pp.131-143では日本語ではあまり、翻訳されない、英語の呼びかけ語の特徴を考察した。
「関連性理論とコンテクスト」(『ひつじ意味論講座6:意味とコンテクスト』)pp.81-95では関連性理論にもとづく説明をとりいれ、翻訳の例では「崖の上のポニョ」の英語訳がPonyo on the cliff by the sea
と英語訳ではby the seaが自由拡充(free enrichment)でおこなわれていることを考察した。また、アドホック概念形成では「ずいぶん丸くなられましたね」が精神的に温厚になったの意の例など日本語の表現と意味のずれが英訳ではどのようになるかもおもしろい翻訳の問題として提起した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2011年度は海外(ニューヨーク、シドニー)での現地での翻訳の調査をし、2012年度は日本各地での翻訳の実態を調査し、図書も最新のものを読むこと、および、データも予定どおりに分析が進んでいる。

今後の研究の推進方策

これまでの研究成果を今年は論文と発表をする。9月末までに、論文として、関連性理論と翻訳に関する具体例を分析したものを執筆し、12月には、日本英文学会関西支部大会で「関連性理論による日英語の翻訳に関する分析:アニメ翻訳からジョーク翻訳」と題して、発表予定。本としてこの研究を出版するための基本的な作業を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 関連性理論とコンテクスト2012

    • 著者名/発表者名
      東森勲
    • 雑誌名

      意味とコンテクスト(ひつじ意味論講座)

      巻: 6 ページ: 81-95

    • 査読あり
  • [図書] 語用論2012

    • 著者名/発表者名
      東森勲(中島信夫編)
    • 総ページ数
      161
    • 出版者
      朝倉出版

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi