研究概要 |
本年度は、前年度の作業の進捗状況を確認しつつ、動詞に由来するDM(look, see, say等)と副詞に由来するDM(okay, now, axtually, anyway等)の核的意味と伝達機能に焦点を移し研究を行った。具体的には、平成21年度の間投詞由来のDMの研究結果を反映させ、必要に応じて方法論的修正を加えながら通常の語彙に由来するDMに関する調査を継続し、研究成果をまとめて国内外の学会で発表したり、内外の研究者達と意見交換を行った。また、本年度は、通常の言語に由来するDMの研究を行った関係上、元の語彙が持つ統語的・意味的制約も視野に入れ調査、記述することも試みた。 具体的には主に下記の事柄を詳細に分析し、記述した。 (1) 語彙的意味を持つ語から機能的なDMへの発展過程 (2) DMとしての中核的な意味、基本的な意味機能(談話構造・発話態度・対人関係との関わり、命題内容との関係、文脈との関係、話し手の意図、聞き手の解釈) (3) 当該語句について言語使用域、一般的特徴 (4) 他のDMや副詞(句)との共起関係 (5) 同じような談話の節目に生起したり、類似した機能を持つ他のDMとの差異(例えば話題の転換に使用されるby the way, now, look, okay, so, you, know, well, oh, ahなどの違い)
|