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これまでの国内外での調査結果および留学生のキャリア・就職支援の基軸となる理論の構築に基づき、「1.日本語学教育」、就職および就労活動に必要な知識・スキルを教授する「2.職業教育」、「3.キャリア教育・カウンセリング」「4.支援ネットワーク形成」、「5.産学官運携」の視点をバランスよく取り入れた、留学生に特化した包括的なキャリア教育・就職支援プログラムをモデル提示することが出来た。また、高等教育機関がそれぞれの特色や学生のニーズを考慮した就職支援を実施する際、参考となる「留学生の就職支援プログラム評価指標」を作成した。当初の研究計画で予定していた上記1～3の視点に加え、新たに「支援ネットワーク形成」と「産学官連携」を指標に取り入れることが出来たのは、国内外で特色ある就職支援プログラムを展開する高等教育機関へのヒアリング調査で得られた知見をもとに留学生就職支援プログラムのあり方を再分析する機会が得られたためである。留学生つまりグローバル人材の育成を、人的・物的資源の限られた大学のみで実施するのは、近年の社会情勢を考慮すると、もはや現実的ではなく、大学、産業界、政策決定者、地方自治体、地域コミュニティーがそれぞれの強みを生かしながらも連携を図り協働する、「ネットワーク形成型の就職支援」を展開すべきであることが本研究により明示された。文献・聞き取り調査に基づいた理論構築を、モデル提示・評価指標の作成につなげたことで理論から実践へ、つまり研究の応用を実現することが出来たのも本年度の研究成果の一つである。
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