研究課題/領域番号 |
21520524
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
牧原 功 群馬大学, 国際教育・研究センター, 准教授 (20332562)
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研究分担者 |
山岡 政紀 創価大学, 文学部, 教授 (80220234)
小野 正樹 筑波大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (10302340)
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キーワード | 言語学 / 日本語教育 / 語用論 / 配慮表現 / ポライトネス |
研究概要 |
本年度は、これまで収集しデータを用いて、日本語、中国語、韓国語における配慮表現について、主に語用論的な観点から分析を進めた。日本語では、語用論・発話行為論と配慮表現との関連、配慮表現研究の語用論における体系化を山岡が、文末のムード形式とポライトネスとの関係、文中の副詞とポライトネスとの関係について牧原が、また、日本語の引用と配慮表現との関係について小野が、それぞれ中心となって検討を進めた。更に、研究協力者の李奇楠(中国・北京大学)、金玉任(韓国・誠信女子大学)が、日本語と中国語、日本語と韓国語の配慮表現の異同について研究を行った。これらの成果は世界日本語教育大会2010(政治大学・台湾)においてパネルディスカッション形式で発表し、配慮表現研究に関する関心と議論を喚起することができたと考える。その他、2010年中国人民大学・北京大学・筑波大学日本言語文学フォーラム(人民大学・中国)、第1回日本語コミュニケーション研究会(筑波大学)、Seventh International Conference on Practical Linguistics of Japanese (San Francisco State University)においても、研究代表者、研究分担者、研究協力者それぞれが、日本語の配慮表現に対する考察、配慮表現の対照研究等の研究成果を発表することができた。また、日本語学習者の配慮表現の習得については、意見を述べる際に配慮表現がどのように用いられるかに焦点を当てることとし、研究協力者である李奇楠、金玉任の協力の下、外国人日本語学習者が意見を述べる際に用いる表現について、データの収集を行った。現在、日本語母語話者を対象にしたデータの収集を行い、日本語学習者のデータとの比較・検討を進めている。この結果は、世界日本語教育大会2011(天津外国語大学)において発表する予定である。
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