研究課題
平成21年度の研究実施計画で記した、先行研究の洗い出しとして、参考書として使われている書籍等の特徴を洗い出し、さらに、これまでの当該科目の講義の担当経験を踏まえ、本研究が目指すテキストとして有すべき理念やスタンスについて議論した。実際の授業で扱う際の現代を視点とした切り口、また、演習用としての構成等、従来の教育史の参考書とは異なるテキストの構成と各項目の目的を決定し、執筆分担を行い、部分的に執筆を開始した。また、国内外での学会における発表の機会に応募し、22年度は大規模学会2件での発表の機会を得た。特に国外での世界大会での発表は、さまざまな背景の研究者との意見交換の機会として有意義に利用し本研究にいかしたい。日本語教員養成課程での日本語教育史や、日本語をめぐる国際交流史を学ぶ際に有効な最新テキストの欠如という緊急課題に取り組む本研究は、歴史の記述や検証だけではなく、今日との関わり、および今日的課題からの出発や応用的な視点を重視し、学生らの身近な視点からの国際交流、日本語教育について考察を深めるものである。日本語学習者がますます多様化する中、「日本語教育史」という分野が、歴史の記述や検証だけでは、興味を喚起させることは難しい。本研究は、現代の課題や将来展望、教師としての生き方など、現代や個との接点に注目したテキストを作成し、日本語教育学の学史としての日本語教育史という分野がより有益なものとして認知され、日本語教師として教壇に立つ者の考察の機会を提供する分野として、その役割の確立をめざすものである。
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言語と文化の接触
ページ: 69-89
Karoli Gaspar reformatus Egyetem, ota tart tortenelem es orszagismeret kurzusokat
ページ: 51-63
東京外国語大学論集 78
ページ: 303-316