2009年7月にメルボルンで開かれたInternational Pragmatics Associationの研究大会において「日本語の多層的意味を読み解く:マスメディアにおけるメッセージ分析」というパネルを、門倉、岡本、奥泉(連携研究者)、佐藤(海外研究協力者)、深井の5名によって行った。 メルボルン、ブリスベンで、初等教育におけるビューイングおよびマルチリテラシーズ教育を視察するとともに、クィーンズランド大学のAllan Luke教授と、マルチリテラシーズ教育研究に関して研究交流をした。 2009年11月には関西大学の山住教授が主宰する第18回CHATフォーラム(「メディア・リテラシーの<社会デザイン力>」)において、門倉が「言語教育者はなぜメディア・リテラシーを推進したか」、岡本が「メディア・リテラシー育成を通した社会的実践としての日本語教育の試み」を研究発表した。フォーラムにおいては、山住教授の教育社会学における拡張理論とビューイング教育との接点を確認することができた。 2010年3月に行われた社会言語科学会第25回大会において、岡本が「メディア・ディスコースにおけるマルチモーダル・コミュニケーション」と題するシンポジウムを共同で企画し、そのシンポジウムで門倉がテーマ講演(「マルチモーダル・コミュニケーションへのメディア・リテラシー研究からの貢献」)を行った。本シンポジウムでは、テレビ番組におけるテロップの意味の研究、チャットのマルチモーダル的性格について分析している研究者と研究交流を行うことができた。
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