門倉のリテラシー研究、岡本のビジュアル・グラマーの研究および門倉、岡本のメディア・リテラシー教育実践を総括し、そこからビューイング教育に生かせる要素を収集するとともに、英語圏、特に西オーストラリア、ニュージーランド、カナダにおけるビューイング教育カリキュラムを比較・検討し、日本語教育に応用できる素材を収集し、連携研究者の奥泉を交えて、「日本語教育へのビューイング教育の導入」をめざす研究打ち合わせを4回行った。 2010年11月13日に東京国際大学早稲田キャンパスで「リテラシーとメディア・リテラシー」と題する公開シンポジウムを本科研メンバー主催で行った(くろしお出版HP『リテラシーズ』サイトにプログラムをアップロード)。門倉は、「視読解-<見る>と<読む>の同期性と相互性」(後に、その内容を『早稲田日本語教育学』寄稿論文としてまとめた)を報告し、門倉・岡本は水越伸(東京大学)の基調講演「基本トポロジーと隠喩の体系」のコメンテーターを務めた。 また、翌日11月14日には、シンポジウム報告者5名と科研メンバーによって、前日の報告内容についてのディスカッションを密度高く行い、相互の理解を深めることができた。このシンポジウム及びディスカッションの成果を、2011年度中に単行本(くろしお出版から刊行予定)とするべく編集作業をすすめている。
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