本年度の目的は、主に資料(データ)分析と研究成果の発表である。 これまで実施した各種の調査(文献調査、アンケート調査、インタビュー調査)に関する資料(データ)分析を行った。そしてその結果の一部をまとめ、研究成果の発表を行った。 1)平成23年8月19日-21日に、中国の天津外国語大学で開催された『第十回日本語教育研究世界大会』にて、口頭発表「なぜ第三言語か-シンガポール社会人学習者の日本語学習動機づけ-」を行った。社会人教育における日本語教育の課題などについて、大会参加者(たとえば香港など)と意見交換を行った。 2)平成23年8月22日-25日に、中国延辺大学で開催された「第二回中日韓朝言語文化比較研究国際シンポジウム」で、「第三言語としての日本語-シンガポールの二言語政策における日本語教育-」についての口頭発表を通し、多言語環境における外国語としての日本語の教育の特徴などについて討議を行った。 3)平成23年12月23日に、九州大学において国際シンポジウム「多言語政策と日本語教育」を開催し、シンガポールと日本を例とする、多言語政策と日本語教育に関する討議を通し互いの認識を深めた。 4)平成24年1月21日、工学院大学で開かれる「言語政策研究会」にて、バイリンガル教育とアイデンティティなどの問題について、参加者と意見交換を行った。 今後も引き続き資料分析(特に、インタビュー調査やシンガポール国立大学で実施した調査)を行い、その結果をまとめ国内外の国際学会や学会誌へ投稿し、研究発表を進めているところである。
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