平成22年度に実施した研究の概要は、以下の通りである(3か年計画の2年目)。 1、 国内外のライティングセンターについての概要調査。 (1) 【教育史の概観】 米国においてライティングセンターが設立きれた70年代後半以降の文献資料等を収集し、ライティングセンターに関してどのような議論歩なされてきたのか、どのような成果が得られ、どのような問題点が浮上したのか等について、概観した。また、国内における既存のラインティングセンターに関しても、文献資料等により、その設立の経緯をまとめた。 (2) 【ライティングセンターの視察調査】 ニューオーリンズ大学、シカゴ大学等、7大学のライティングセンターを実際に視祭し、どのような形態で組織運営がなされているかを多面的に調査した。具体的には、運営上の問題点(スペースの確保など物理的な側面、予算や教員の確保、他学科や学部とめ連携といった課題)、指導上の問題点(指導法、指導成果)などである。 2、 ライティング指導に関する調査の実施と成果発表。 (1) 【チューターに対する聞き取り調査】 ニューオーリンズ大学ライティングセンターに在籍するチューターを対象に、ライティングに関する指導方法等について聞き取り調査を実施し、「書く」という作業を行う上で、学生がどのような問題に直面し、どのような指導を必要としているか、留学生を対象としたライティングセンターの設立を想定した場合、どのようなことに留意すべきか、といった事項について調査を行った。 (2) 【平成21年度中に行ったニーズ調査についての分析結果の報告】 日本語プロフィシェンシー研究会国際シンポジウム、及び、言語教育評価共同研究所「第2回言語教育評価フォーラム」において、2009年度中に実施した「ライティングセンターの設立に向けたニーズ調査」についての分析結果の報告を行った。
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