平成23年度に実施した研究の概要は、以下の通りである(3か年計画の3年目)。 1、国内外のライティングセンターについての概要調査 (1)【教育史の概観】 米国においてライティングセンターが設立された70年代後半以降の文献資料等を収集し、ライティングセンターに関してどのような議論がなされてきたのか、どのような成果が得られ、どのような問題点が浮上したのか等について、概観した。また、国内における既存のラインティングセンターに関しても、文献資料等により、その設立の経緯を調査した。 (2)【ライティングセンターの視察調査】 ニュージーランドオークランド大学、オークランド工科大学等のライティングセンターを実際に視察し、どのような形態で組織運営がなされているかを多面的に調査した。具体的には、運営上の問題点(スペースの確保など物理的な側面、予算や教員の確保、他学科や学部との連携といった課題)、指導上の問題点(指導法、指導成果)などである。 2、ライティング指導に関する調査の実施と成果発表 (1)【留学生に対する聞き取り調査】 オークランド大学に在籍する日本人留学生を対象に、ライティングに関する諸問題について聞き取り調査を実施した。「書く」という作業を行う上で、留学生がどのような問題に直面し、どのような指導を必要としているか、また、日本において留学生を対象としたライティングセンターの設立を想定した場合、どのようなことに留意すべきか、といった事項についてインタビュー調査を行った。 (2)【研究成果の報告】 アメリカポートランド州立大学Shattuck Hallにて開催された2011 Japanese OPI Symposium(日本語プロフィシェンシー研究会国際シンポジウム)において、口頭発表を行った。
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