研究課題/領域番号 |
21520553
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
康 鳳麗 鈴鹿医療科学大学, 鍼灸学部, 講師 (30399034)
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研究分担者 |
森脇 健夫 三重大学, 教育学部, 教授 (20174469)
坂本 勝信 浜松大学, ビジネスデザイン学部, 講師 (40387501)
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キーワード | ライフヒストリー的アプローチ / 日本語教師 / 力量形成 / 授業スタイル |
研究概要 |
本研究「ライフヒストリー的アプローチを活かした総合的な日本語教師の力量研究」では、日本語教師の力量形成のコアとなる授業スタイルを構成するプロセスに注目し、日本語教師の力量形成に必要不可欠な実践経験内容を、ライフヒストリー的アプローチによって明らかにする事例研究を積み重ねてきた。〔事例〕(1)三重県内Y日本語学校2名(2)秋田県内K大学2名(3)静岡県内H大学1名(4)中国天津にある大学1校1名(5)中国西安にある大学3校4名。(1)~(4)は申請者が過去3年間にわたって授業研究を行ってきた日本語今日教育機関である。(5)はより事例の多様性を最大にするために新たに加えた日本語教育機関である。研究方法としては、現在の授業実践の参加観察及び実践者への半構造化インタビューに加えて、学習者のノートや感想、実践者の過去の実践記録等のドキュメントというトライアンギュレーションを構築する研究方法を採用した。実施期間は2009年7月~2010年2月である。10名の研究協力者の構成は、日本人日本語教師5名(日本国内・男性2名、女性3名)、中国人日本語教師5名(中国国内・男性4名、女性1名)で、日本語教師歴は3年~25年(年齢は30~50代)である。なお、日本人日本語教師のうち、2名は海外での教授経験を持っている。中国人日本語教師のうち、2名は日本滞在歴がない。 本年度は、(1)教師の「授業スタイル」の理解のため、ライフヒストリー的アプローチを用いて、参加観察やインタビュー研究等の質的研究の意義を、先行研究のオーバービューの上に再確認すると同時に、その問題点の解明・克服について考究を重ねた。その成果は2009年6月29日に開催された中部教育学会第58回大会(@名古屋大学)にて報告した。(2)10名の日本語教師の授業実践(日本国内では「読解」「文法」「聴解」「会話」等、中国では「翻訳の理論と実践」「中日文化交流史」「英語学科第2外国語としての日本語授業」等)を参加観察し、個々の教師の「授業スタイル」の特徴を描き出すことから研究に着手し、事例のデータ収集までを成果とした。
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