研究課題/領域番号 |
21520553
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
康 鳳麗 鈴鹿医療科学大学, 鍼灸学部, 准教授 (30399034)
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研究分担者 |
森脇 健夫 三重大学, 教育学部, 教授 (20174469)
坂本 勝信 浜松大学, ビジネスデザイン学部, 准教授 (40387501)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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キーワード | ライフヒストリー的アプローチ / 力量形成 / 授業スタイル / 「観」の変革 / 熟練教師の熟練性 / 二重の応答性 |
研究概要 |
三年間に渡る事例研究は下記のように二つに大別できる。 1.個別的事例研究2.比較対照的事例研究 個別的事例研究としては、個性的な授業スタイルをつくりあげてきているW氏とK氏をとりあげ、その来歴を明らかにした(業績(2)、(6))。その結果、両氏とも観の変革と授業スタイルの形成が同時に行われていることが明らかになった。実際の教師の成長の個性的な様態は、技術主義的な理解(技術の習得と応用)では限界があり、観の変革と授業スタイルの形成の力動的な関係の中で理解されるべきだ考えるに至った(業績(5)、(7))。 比較対照的事例研究としては、教育条件や環境の差異を最大にするサンプリングを行った。国内においては熟練日本語教師二人の比較対照研究を行い(業績(3))、中国における中国人日本語教師との比較対照研究を行った(業績(1)、(9))。その結果、熟練教師には、条件や環境を超えてある種の共通性を見出すことができた。それは「二重の応答性」と呼べるものである。 授業の本質がコミュニケーションにある以上、「二重の応答性」の析出は予想されたことであったが、熟練教師は一対多の授業の形式にあっても、五感を使いアンテナをはって、学習者の反応をとらえながら、瞬時瞬時に授業の展開、働きかけを行っており、きわめて高度に「二重の応答性」を発揮していることが明らかになった。
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