研究課題/領域番号 |
21520564
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
上田 敦子 茨城大学, 大学教育センター, 准教授 (30396593)
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研究分担者 |
岡山 陽子 茨城大学, 大学教育センター, 准教授 (20396592)
神田 みなみ 平成国際大学, 法学部, 准教授 (20327125)
黛 道子 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (30331391)
高瀬 敦子 近畿大学, 法学部, 講師 (60454633)
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キーワード | 英語教育 / 多読 / 多聴 / 指導技術の向上 / 授業分析 |
研究概要 |
平成21年度は研究の初年度であり、各々の行う多読授業を振り返る、他者の授業や運営方法を観察する、またそれを報告しあうことが主なテーマとなった。 8月に豊田高等専門学校開催された日本多読学会の会合においては、現在までの進捗状況の報告会を行い、また、活発な意見交換を行うことができた。多読の授業を行っている当事者同士でさえも授業を観察し何を重要と思うかのポイントが異なっていることがわかり、その気づきを促すことこそ今回の研究の意義であると再確認できた。 神田・高瀬は多読に関する発表を多数行った。さらに、神田・黛は著者として、また、上田はその執筆協力者として、「多読ブックガイド」の執筆・編纂に参加し、多くの多読授業のニーズに応えている。高瀬は単著で多読指導のマニュアルを執筆した。同書は平成22年5月に大修館から発刊予定である。 上田・岡山は沖縄にある志学塾および沖縄高専での多読への取り組みを以前より取材しつづけている。多読学習の進んでいた生徒(高校生)が、一般の高校生に比べて不自然でない、ナチュラルな表現の多い英作文を多数書いていた様子はまさに自然な英語のインプットの賜物であると推測される。 神田は、語彙学習ストラテジーのアンケート調査を行い、学生が効果的な辞書使用を行なえていないことに注目している。多読において「辞書を使わない」とすることが果たして効果的なのか再検討を行う。 黛は文法の学習を加えて多読の授業を行う試みを行った。また、絵の魅力的なCDつきの本を購入したことで、学生の読みに対する取り組み方が向上した。今後インタビューなどの調査を行う。 高瀬の教室でも、今回の科学研究費により音声つき教材を購入したことで、多読学習に勢いがつき、全体的なモティベーションが大いに上がった。 これらの知見と今までの経験をマニュアル化につなげていくのが平成22-23年度の活動となる。
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