平成22年度は、前年度に引き続き主として大学生の外国語教育関する意識調査の自由記述の部分をQDAソフトウエアNvivoで整理をしながらデータベースの構築を行った。この過程については、特に応用言語学でQDAの使用した研究としては最初のものであったため、NVivoの導入事例としてソフトウエアの日本販売元HulinksのHPで紹介された。 (http://www.hulinks.co.jp/software/nvivo/section04_07.html) 更に、新聞等の投稿欄(一般読者型のもの)そして一般市民が日常生活の中で接する視覚的刺激(広告など)から無意識に形成される価値観の重要性について言語景観(Linguistic Landscape : Backhaus 2007など)的観点からの研究をするため、広告や看板における外国語の位置づけを探るべく、写真撮影を中心にデータ収集を行った。今後これらも同様にQDAで処理をする予定である。 研究の性格上、データベースの構築および分析と同時に、国内外から経過報告の公開が求められたため、4月のAPEC-RELC国際セミナー(シンガポール)、6月の言語文化教育学会シンポジウム(東京)、7月のJUSTEC日米教員養成協議会(東京)での研究発表、および8月にはオーストラリア、マッコーリー大学言語学部でも特別講演で、プロジェクトの成果の一部を公表した。
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