研究課題/領域番号 |
21520634
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
築道 和明 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (30188510)
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研究分担者 |
大谷 みどり 島根大学, 教育学部, 准教授 (80533299)
ウオルターJ.H. デイビス 広島大学, 外国語教育研究センター, 准教授 (30448261)
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キーワード | ALT / 小学校学級担任 / 教員研修 / 協働性 / 異文化理解 |
研究概要 |
平成23年度は、まず、昨年度に実施したALT対象のアンケート調査、小学校教員対象のアンケート調査をそれぞれ取りまとめ、学術論文として発表した。ALT対象の調査結果からは、これまでしばしば指摘されてきたALTの役割の曖昧さや仕事量の少なさ、それらによるALTの孤立感等の問題が再度確認された。また、小学校勤務と中学校勤務との違いについては、児童と生徒の問題行動の捉え方の違い、教員の英語力の違い、カリキュラムや教材の違い等を認識していることが明らかになった。一方の小学校教員対象の調査結果からは、指導形態の実状としてALTと学級担任が多くの学校で選択されており、望ましい指導形態としても同様の声が多く聞かれた。また、小学校外国語活動の導入による児童の変化についてもプラス面を指摘する声が9割の学校から聞かれた。 次に、平成22年度から試行した小学校教員対象の研修については、本年度は長期休業中を中心に二度実施し、毎回40名以上の参加者を得た。教員研修の枠組みとしては、(1)英語運用能力の養成、(2)小学校教員による実践の発表、(3)直面する課題等の共有、という形で継続実施した。また、対象とした地域には多くの小規模校が存在することを勘案して、複式学級の実践や特別支援教育との関わりを中心にした実践、さらに中学校教員による発表等を取り込んだ。ALTにも引き続き、英語運用能力の養成についての研修を担当してもらい、参加者の好評を得た。 課題として、いくつかのレベルでの「差」が生じている事が明らかになった。つまり、地域差、学校差、学年差、教員差、等のように、外国語活動にどの程度関与するかについて、意識面での差等が生じている現状が明らかになった。
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