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2011 年度 実績報告書

脳科学的アプローチによる変種英語発音の聴き取り時の脳活動と英語力の関係の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21520635
研究機関高知大学

研究代表者

多良 静也  高知大学, 教育研究部・人文社会科学系, 准教授 (00294819)

研究分担者 大嶋 秀樹  滋賀大学, 教育学部, 准教授 (90342576)
キーワード英語変種発音 / 英語発音指導 / 脳科学 / リスニング
研究概要

今年度は二つの実験を行った。まずはTara, Yanagisawa & Oshima (2010)で検証されなかった日本人の英語発音が非英語母語話者(中国人)の聴解力に与える影響を検証した。日本人英語の音源は,特に,intelligibilityが高いものとせず,あえて,日本語の誰りがある程度残るもの(どちらかと言えばintelligibilityが低いもの)とした。これは日本の教育現場でよく耳にする教師から生徒への励ましとも理解できる「発音はあまり気にしなくても大丈夫,内容が大事」の是非を検証するためであった。来日して間もない中国人7名に対してディスコースレベルのリスニング問題(音源はRPおよび日本人英語発音)を課した。この結果,日本人英語発音の理解度がRPよりも劣ることが示された。このことは,教室内での教師の励ましが,国際コミュニケーション上逆効果になっていることを示唆している。二つ目の実験として,中国人,日本人の英語発音(共にBent & Bradlowの研究に近づけるためにmoderate accented (intelligibilityは高め)を選出)およびRPの音源を刺激として,日本人大学生(英語力上位群および下位群)および中国人留学生(英語力上位群および下位群)に対してディスコースレベルのリスニング問題を課した。この結果,moderate accentedな発音であっても,双方の英語力上位群の理解度はRPや異なる母語の変種発音と比べて高くなかった。このことから,最初の実験で述べられた「教師の励まし」が教育的にも無意味であることが示唆されたと同時に,標準英語の理解と比べて,変種英語発音の理解の際,脳内活動が異なる可能性があることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 日本語訛り英語発音が中国人の英語聴解力に及ぼす影響にいて2011

    • 著者名/発表者名
      多良静也, 大嶋秀樹
    • 雑誌名

      四国英語教育学会紀要

      巻: 第31号 ページ: 37-46

    • 査読あり
  • [学会発表] 訛り英語発音を再考する2011

    • 著者名/発表者名
      多良静也,大嶋秀樹,柳澤佳代
    • 学会等名
      第37回全国英語教育学会山形研究大会
    • 発表場所
      山形大学小白川キャンパス
    • 年月日
      2011-08-21

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公開日: 2013-06-26   更新日: 2014-11-07  

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