• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

リメディアル教育を必要とする学習者の自律性養成のための学習支援の統合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520638
研究機関千葉商科大学

研究代表者

酒井 志延  千葉商科大学, 商経学部, 教授 (30289780)

キーワードメタ認知 / 認知方略使用 / 自己効力感 / 学習者自律 / 内的価値観 / 英語学習 / 望月テスト / 学習者意識
研究概要

平成21年度に 13大学からの3587 名を英語熟達度により3分割し,その層間の英語学習意識の差を調査した。全ての層の学力と相関を持つ因子は「認知方略使用」 だけであった。平成21年度は,上位層の学習者が,英語の学習に対する時に,「認知方略使用」で対処するのに対して,下位層の学習者は,「認知方略使用」ではなく,「自己効力感」で対処する傾向があることを明らかにした。このことは,下位層が十分に「認知方略使用」を発達させていないことが原因だと思われる。本年度は,どのような意識が「認知方略使用」に影響を与えているかを探るために,「認知方略使用」と相関が高い因子「授業への要望」と「内的価値観」について検討することにした。その結果,「授業への要望」においては,成績上位者ほど,授業において評価を意識するのでは無く,授業を充実させることに関係する題材や活動,学習目標,学習活動形態に関心があることが判明した。逆に,下位層は,授業に関する意識は試験などの外発的動機に影響され,特に評価を意識したものであることが判明した。そして,「内的価値観」についてだが,これも上位者ほど多くの内的価値観を密接に認知方略使用に関係させ,学習の成果を新しい課題に利用し成績をあげているのに対し,下位層においては,内的価値観を構成する要素も少なくなり,認知方略使用との結び付きもさらに弱いので,学習の成果を新しい課題に利用し成績をあげることができないことが判明した。3つの層を比較してみると,成績が高い学習者は認知方略感を持って学習するが,低い学習者は認知方略使用よりも義務感により英語の課題に当たる傾向が強くなる。しかし,日本の大学生のすべての層の認知方略使用に,英語でコミュニケーションをしたいという希望が影響力を与えていることも判明した。

  • 研究成果

    (16件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 日本の英語学習者の認知方略使用構造について2011

    • 著者名/発表者名
      酒井志延
    • 雑誌名

      リメディアル教育研究

      巻: vol.6, no.1 ページ: 55-70

    • 査読あり
  • [雑誌論文] リメディアルと向き合う2011

    • 著者名/発表者名
      酒井志延
    • 雑誌名

      英語教育

      巻: vol.59, no.12 ページ: 10-12

  • [雑誌論文] 否定的な学習意識を協働学習で変える:自尊感情の向上を目指して2011

    • 著者名/発表者名
      清田洋一
    • 雑誌名

      英語教育

      巻: 59巻第12号 ページ: 31-33

  • [雑誌論文] リメディアル教育と自己調整学習2011

    • 著者名/発表者名
      合田美子
    • 雑誌名

      英語教育

      巻: 59巻第12号 ページ: 16-19

  • [雑誌論文] 学生をやる気にさせる動機づけの工夫2011

    • 著者名/発表者名
      臼倉美里
    • 雑誌名

      英語教育

      巻: 59巻第12号 ページ: 16-19

  • [雑誌論文] 英語教師としての成長を見据えて2011

    • 著者名/発表者名
      久村研
    • 雑誌名

      英語教育

      巻: 59巻第13号 ページ: 10-12

  • [雑誌論文] 大学リメディアル教育2010

    • 著者名/発表者名
      酒井志延
    • 雑誌名

      英語教育

      巻: vol.59, no.8 ページ: 30-31

  • [雑誌論文] 大学生の英語学習の意思格差についての研究2010

    • 著者名/発表者名
      酒井志延・久村研, 他9名
    • 雑誌名

      リメディアル教育研究

      巻: 5巻1号 ページ: 9-20

    • 査読あり
  • [雑誌論文] リメディアル教育における自尊感情と英語学習動機2010

    • 著者名/発表者名
      清田洋一
    • 雑誌名

      リメディアル教育研究

      巻: 5巻1号 ページ: 37-43

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 英語力分類効率化のための語彙サイズテスト項目の精選2010

    • 著者名/発表者名
      合田美子
    • 雑誌名

      リメディアル教育研究

      巻: 5巻1号 ページ: 28-36

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Promoting Learner Autonomy : Student Perceptions of Responsibilities in a Language Classroom in East Asia2010

    • 著者名/発表者名
      Shien Sakai, Akiko Takagi, Man-ping Chu
    • 雑誌名

      Educational Perspectives

      巻: 43巻1,2号 ページ: 55-70

    • 査読あり
  • [学会発表] ビジネス英語を目標としない社会人の英語学習2010

    • 著者名/発表者名
      清田洋二
    • 学会等名
      日本リメディアル教育学会
    • 発表場所
      湘南工科大学
    • 年月日
      2010-08-31
  • [学会発表] How to nurture students' meta-cognition2010

    • 著者名/発表者名
      Shien Sakai, Ken Hisamura, Yoshiko Goda, Misato Usukura, Shigeyo Yamamoto
    • 学会等名
      日本リメディアル教育学会
    • 発表場所
      湘南工科大学
    • 年月日
      2010-08-30
  • [学会発表] Improving students' learner autonomy in Japanese educational settings2010

    • 著者名/発表者名
      Shien Sakai, Youchi Kiyota, Akiko Takagi
    • 学会等名
      Asia TEFL
    • 発表場所
      Vietnam
    • 年月日
      2010-08-07
  • [学会発表] 自律した学習者に育てたい2010

    • 著者名/発表者名
      酒井志延
    • 学会等名
      田園調布高校研修会
    • 発表場所
      田園調布高校
    • 年月日
      2010-06-23
  • [学会発表] How to nurture autonomy in English language learning in an EFL environment like Japan2010

    • 著者名/発表者名
      Shien Sakai
    • 学会等名
      Malaysian English Language Teaching Association (MELTA)
    • 発表場所
      Kuching, Malaysia
    • 年月日
      2010-06-17

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi