小学生の読み書きに対する意欲を新潟県内外の小学5年生276人を対象に調査したところ、「(英語の読み書き学習を)やりたい」(117人)と「少しやりたい」(103人)が、全体の80パーセント以上を占めた。一方、英語活動の好きな学習スタイルについての問いに対しては、「アルファベットの読み書き」が16人と全体の6パーセントにとどまり、「ゲームなどで覚える」が117人で63パーセントにのぼった。その結果を踏まえ、遊び要素のあるリテラシー教育の指導法を考えた。そのうち一つの実践では海外の児童たちとの交流を通して英語学習に対する動機付けとコミュニケーション能力の向上をはかり、その効果を検証した。 実践的なコミュニケーション能力を身に着けることを目的に、教室で得たインプットを使って同年代の子供たちと交流させ、アウトプットの量を増やし、英語がコミュニケーションの手段になることを自覚させることで、語学習に対する動機付けを高めた。アンケート調査により動機の高まりを確認した。 楽しい要素として日米のセリフがあるアニメーション映画を利用して、簡単な挨拶やターゲット文に絞り、反復練習をさせ、学習結果の検証を行った。マイクロソフト社のパワーポイントを用い、映画に出てくる簡単な挨拶や、身近でシンプルな表現を提示し、その表現が使われている映画の場面をリンクさせて、クリックで呼び出せるプログラムを開発しているところである。日英の字幕も、交互、あるいは同時に提示することが可能である。パワーポイント上で操作ができるため、準備に手間取ることなく、誰でも効率的に指導することが特徴である。
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