23年度には、22年度に引き続き、21年度の物品費によって購入した図書や海外出張先で購入した教科書をはじめとする教材などを利用して、評価論の枠組みの研究を継続した。また、23年度は特に、22年度の研究成果に基づき、更にその評価の枠組みを小学校英語教育の分野でどのように活かすかについて研究した。その成果は国内の学会で発表されている(中部地区英語教育学会、小学校英語教育学会、全国英語教育学会)。 特にその中で、中部地区英語教育学会(福井大学)で、シンガポール日本人学校小学部の英語教育の取り組みの中で語彙指導に焦点を当てて発表し、「中学校英語教育へ繋げるための外国語活動における語彙指導-シンガポール日本人学校の英語教育から-」として論文にし、『中部地区英語教育学会紀要』第40号に掲載された。また、「小学校英語教育における文字指導の問題について「中学校へ繋げるために「評価基準」を意識した文字指導のあり方」を第11回小学校英語教育学会(大阪教育大学)で発表した。さらに、評価の中で小中連携の問題を扱ったものを第37回全国英語教育学会山形大会(山形大学)で、シンガポールの日本人学校における小中連携の問題についても評価の問題を含めて中部地区英語教育学会(福井大学)で発表した。教員養成の観点からも評価の問題を含めて考察を進め、「小学校教員養成における「英語科教育法」の位置づけについて」として第11回小学校英語教育学会(大阪教育大学)で発表し、「外国語活動教員養成-質的向上を目的とした大学での理論と教育現場の実践の融合」と題する論文として『英語展望』第119号に掲載された。評価論を中心にして21年度から研究を重ねてきたが、23年度にはその研究を発展させる形で、高橋・柳(編著)による『新しい小学校英語科教育法』(協同出版)を出版した。
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