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2011 年度 実績報告書

英語学習者および日本語学習者の言語意識に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520648
研究機関甲南女子大学

研究代表者

梅原 大輔  甲南女子大学, 教授 (70232907)

研究分担者 冨永 英夫  兵庫県立大学, 経済学部, 教授 (10180176)
濱本 秀樹  近畿大学, 文芸学部, 教授 (70258127)
森山 卓郎  京都教育大学, 教育学部, 教授 (80182278)
菅井 三実  兵庫教育大学, 学校教育学研究科, 准教授 (10252206)
森 篤嗣  帝塚山大学, 現代生活学部, 准教授 (30407209)
キーワード英語 / 国語学 / 英語教育 / 国語教育 / 日本語教育
研究概要

英語が主語卓立型の言語であるのに対し、日本語は主題卓立型の特徴を強く持つ言語である。このため、外国語として互いの言語を学ぶ時に、基本的な文構成の違いが習得に影響を与えるのかどうかが問題となる。われわれは外国語学習者が持つ言語意識を掬い上げるという目的で、日本人の英語学習者が日本語的な主題-陳述型の構造を英語に対して転移するのかどうかを調査することにした。多値的な文法性判定テストと自由記述による説明に基づく予備調査を大学生を対象に行った上で、対象を複数の大学の学生に広げて本調査を実施した。これについては、次年度更に調査数を増やして調査をまとめる計画である。なおこの調査にあたっては甲南女子大学研究倫理委員会の承認を得ている。
この調査と並行して、英語を母語とする日本語学習者に対して同様の調査用紙を作成し、オーストラリアの日本語学習者を対象とした調査を準備した。現在まで十分な調査協力者を確保できていないが、これについても次年度に継続調査を行う。この過程で、オーストラリアで発行されている中高生向けの日本語教科書を分析し、これらの教科書が構文を重視したシラバスに基づいていることを検証した。
また、文法性判定テストの妥当性を確保するために、文法性判定テストをめぐる研究方法について再検討を行った。従来、文法性判定テストの妥当性は、言語能力(competence)を直接測定できるのかという信頼性の点から疑問が提出されている。しかし規則ベースの処理と用例ベースの処理が並立しているという認知的アプローチの立場に立つなら、意識的な学習に基づく文法性判定も含めて学習者の言語能力と考えることが正当化できる。摯

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

特に、小学生、中高生に対する調査の予定が遅れている。小学生についての調査は現在の研究計画の中では困難であると考えている。

今後の研究の推進方策

文法性判定テストと自由記述に基づく量的な研究だけでなく、対象者を限って面接を含めた質的データを収集する予定である。また、主語/主題の問題以外に、修飾関係への意識について調査を準備中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] オーストラリアの日本語教科書の分析2012

    • 著者名/発表者名
      梅原大輔
    • 雑誌名

      甲南女子大学研究紀要文学・文化編

      巻: 48号 ページ: 39-46

  • [雑誌論文] 認知的言語モデルから見た文法性判定テスト2012

    • 著者名/発表者名
      梅原大輔
    • 雑誌名

      甲南女子大学英文学研究(オンライン版)

      巻: 48号 ページ: 1-16

  • [雑誌論文] 日本語における二格の起点用法に関する認知言語学的分析2011

    • 著者名/発表者名
      菅井三実
    • 雑誌名

      KLS

      巻: 31巻 ページ: 24-35

    • 査読あり
  • [図書] 最新言語理論を英語教育に活用する(藤田耕司、松本マスミ、谷口一美、児玉一宏編)2012

    • 著者名/発表者名
      梅原大輔(分担執筆)
    • 総ページ数
      485
    • 出版者
      開拓社
  • [備考]

    • URL

      http://konan-umegumi.com/umegumi/efl_learners_top.html

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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