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2009 年度 実績報告書

和歌を素材とした平安時代の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520690
研究機関早稲田大学

研究代表者

川尻 秋生  早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (70250173)

キーワード平安時代 / 和歌 / 交通 / 私家集
研究概要

今年度は、初年度に当たるので、主に関係文献の収集と(購入とコピー)、史料の検索を行った。後者については、『私歌大成』中古I・IIのうち、Iについて国司・地名、その他歴史学と深く関係する用語などについて検索し、データ入力を行った。この結果、これからの研究の指針となる用語や和歌の特色が見え始めたところである。来年度は、中古IIについて検索を行い、全体的な傾向が俯瞰できるように努めたい。
また、パソコンと『新編国歌大観』のCDロムを購入し、少しずつデータの検索を始めたところであるが、この面ではまだ蓄積ができていない。来年以降の課題である。
具体的な成果としては、「橘為仲集」の分析を前進させ、都から陸奥国府までの旅程のほかに、越後守として赴任した和歌群にも注目した。その結果、彼は越中国から日本海を経て越後国府に赴き、帰りは越後国から信濃国を経て帰国したことを明らかにした。従来、平安期の日本海の私交通はほとんど明らかにされていなかったが、この点を解明した点は大きな成果である。親不知・子不知という難所を通らず、海上交通を用いたことは今後注目されてよいし、越後国の国府津が平安時代にさかのぼって確認された点も重要である。
これまで、平安時代の和歌を積極的に歴史学に応用した事例はほとんどなかったが、こうした視点からの研究の有効性を再確認することができた。
なお、来年度は、平安時代から鎌倉時代にかけての東国の交通についても、和歌を利用した研究を計画している。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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