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2010 年度 実績報告書

昭和戦中・戦後期の日本の社会史と台湾-台湾人民衆の戦争体験と日本認識の記録化

研究課題

研究課題/領域番号 21520698
研究機関関西大学

研究代表者

大谷 渡  関西大学, 文学部, 教授 (80340644)

キーワード日本史 / 台湾史 / 近現代史 / 社会史 / 陸軍看護婦 / 日赤救護看護婦 / 篤志看護助手 / 野戦病院
研究概要

本研究の目的は、日中戦争・太平洋戦争期、および終戦まもない時期を対象とし、台湾民衆の戦争の記憶と体験を社会史的観点から多角的かつ具体的に解明することである。台湾人志願兵・軍属・従軍看護婦の出征、太平洋戦争末期の米軍空襲と台湾人住民の被害、終戦後の生活等々の実態を、口述資料と文字資料を収集し分析して記録化することにより、その歴史的意味を問うものである。
空襲体験者及び、兵士・特設勤労団員・陸軍看護婦・日赤救護看護婦・篤志看護助手等として派遣された人たちからの口述資料(録音)を収集し、文章化して分析した。あわせて、手記や手紙、『台湾日日新報』『台湾日報』『台湾新報』『台湾時報』の記事、公文書などからの資料収集を並行して進め、口述資料と文字資料の照合検討を通して、台湾民衆の戦争体験の実相を明らかにし、その全体像解明のための研究を准めた。聞き取り調査は、台北・台中・台南など台湾全島、および日本国内において実施し、台湾人看護婦と日本人看護婦についての資料収集を行い、日本人看護婦と台湾人看護婦の体験を総合的に検討し解明した。台湾では国立中央図書館台湾分館や国立台湾海洋大学などにおいて、日本では防衛省防衛研究所図書館や国立国会図書館などにおいて文献調査と資料収集を行った。台湾人陸軍看護婦との関連で、日赤大阪支部および日赤福岡支部派遣の救護看護婦の調査を進め、日赤大阪支部病院救護看護婦養成所関係資料の収集も並行して行った。本年度の成果は秋に論文としてまとめ、3月に『関西大学文学論集』に掲載した。冬には日赤救護看護婦に関する論文をまとめ『大阪都市遺産研究』に寄稿しており、まもなく発行予定である。前年度と本年度の研究成果は、著書として出版を計画し、秋以降執筆を進め、本年3月末に脱稿した。出版は本年7月の予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 記憶の中の台湾と日本(5)-統治下における戦争の体験-2011

    • 著者名/発表者名
      大谷渡
    • 雑誌名

      関西大学文学論集

      巻: 第60巻第4号 ページ: 1-25

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公開日: 2012-07-19  

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