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2009 年度 実績報告書

アラビア文字紀年銘に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520710
研究機関東京外国語大学

研究代表者

高松 洋一  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (90376822)

キーワード東洋史 / 西アジア史 / イスラーム史
研究概要

イスラーム史の年代比定の有力な素材であるアラビア文字紀年銘の利用法を確立するべく、年代計算のためのウェブサイトを構築して広く研究者の便宜を図るという研究目的を遂行するため、Per1スクリプトによるプログラムをとりあえず完成させた。現在、必要なインターフェースの作成を依頼中であり、これが完成すれば、研究代表者の所属するアジア・アフリカ言語文化研究所のウェブサイト上で近日中に公開できる予定である。これによってインターネット環境に接続が可能で、アラビア文字の文字列を入力できさえすれば、いつどこでも紀年銘の年代が計算できるようになる見込みである。
一方、オスマン朝において作成された紀年銘テキストを収集してデータベース化するために、18世紀末のイスタンブルの全モスクの来歴を記した『モスクの花園(Hadikatu '1-Cevami)』に収録されている紀年銘のテキスト入力を行なつた。この作業により、アラビア文字紀年銘の計算から得られる年代結果と、史料のテキストに記されている年代の数値に1,2年の差が見られるケースが多いことがわかり、これをどう解釈すべきかが今後の課題として残された。
また海外研究協力者であるハティージェ・アイヌル教授(Prof.Dr.Hatice Aynur)(ユルドゥズ工科大学)とイスタンブルにおいて打ち合わせを行い、オスマン朝下で作られた墓碑銘を体系的に収集する、より大きな共同プロジェクトを構想し、その枠内で墓碑に記されたアラビア文字紀年銘の分析を進めていくことで合意した。
またオスマン朝下でされたアラビア文字紀年銘は、先行するペルシア語韻文学の影響が濃厚であることが明らかになったため、ペルシア語韻文によるアラビア文字紀年銘に関する文献の調査をイランにおいて行なった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] カルロヴィツの講和(一六九九年)2009

    • 著者名/発表者名
      高松洋一
    • 雑誌名

      世界史史料2 南アジア・イスラーム世界・アフリカ:18世紀まで 2

      ページ: 251-253

  • [雑誌論文] オスマン帝国とロシアの講和(一八世紀後半):キュチュク・カイナルジャ条約(一七七四年)2009

    • 著者名/発表者名
      高松洋一
    • 雑誌名

      世界史史料8 帝国主義と各地の抵抗I 南アジア・中東・アフリカ 8

      ページ: 110-112

  • [雑誌論文] ラテン文字:トルコ語2009

    • 著者名/発表者名
      高松洋一
    • 雑誌名

      図説 世界の文字とことば

      ページ: 60-61

  • [学会発表] Japonya'da Turkiyat Calismalari2009

    • 著者名/発表者名
      Yoichi Takamatsu
    • 学会等名
      Bilkent Universitesi Tarih Toplulugu
    • 発表場所
      Bilkent Universitesi(Ankara)
    • 年月日
      2009-10-09

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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