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2010 年度 実績報告書

アラビア文字紀年銘に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520710
研究機関東京外国語大学

研究代表者

高松 洋一  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (90376822)

キーワード東洋史 / 西アジア史 / イスラーム史 / 碑銘学
研究概要

イスラーム史の年代比定の有力な素材であるアラビア文字紀年銘の利用法を確立するべく、年代計算のためのウェブサイトを構築して広く研究者の便宜を図るという研究目的を遂行するため、自作のPer1スクリプトによるプログラムのソース・コードを、同僚の所員の助けによりJavaスクリプト化した。これによってアラビア文字の入力が直接できない環境でもウェブ上でアラビア文字列の入力が可能となったほか、より高速に動作するようになったおかげで、実用化に向けて大きく前進することができた。これを研究代表者の所属するアジア・アフリカ言語文化研究所のウェブサイト上で近日中に公開する予定である。
一方、オスマン朝において作成された紀年銘テキストを収集してデータベース化するために、18世紀末のイスタンブルの全モスクの来歴を記したアイヴァンサライー(Ayvansarayi)著『モスクの花園(Hadikatu'l-Cevami)』全2巻中の第1巻(イスタンブルのヨーロッパ側の半島部分を扱う)に収録されている紀年銘テキストの入力が完了した。史料のテキストに記されている年代の数値データと、アラビア文字紀年銘の計算から得られる年代結果データとの対比を行なった。
また海外研究協力者であるハティージェ・アイヌル教授(Prof.Dr.Hatice Aynur)(イスタンブル・シェヒル大学)と打ち合わせを行い、オスマン朝下で作られた墓碑銘を体系的に収集する、より大きな共同プロジェクトを実現させるため、上記の計算プログラムを提供することにより、墓碑に記されたアラビア文字紀年銘の分析で協力していくことで合意した。
また引き続きオスマン朝下で作成されたアラビア文字紀年銘に与えたペルシア語韻文学の影響を明らかにするため、ペルシア語韻文によるアラビア文字紀年銘に関する文献の調査をイランにおいて行なった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] オスマン朝のハットゥ・ヒュマーユーンについての一考察-切り取られたハットゥ・ヒュマーユーンの検討を中心に-2011

    • 著者名/発表者名
      高松洋一
    • 雑誌名

      東洋文化

      巻: 91 ページ: 101-145

  • [学会発表] Seyahatname'deki Arapca Cografi Kaynaklar2010

    • 著者名/発表者名
      Yoichi Takamatsu
    • 学会等名
      Sempzyum : Evliya Celebi'nin Yazili Kaynaklari
    • 発表場所
      Yildiz Teknik Universitesi Oditoryumu, Istanbul(トルコ共和国) 招待講演
    • 年月日
      2010-06-17
  • [図書] イラン式簿記術の発展と展開イラン、マムルーク朝、オスマン朝下で作成された理論書と帳簿2011

    • 著者名/発表者名
      高松洋一(編)
    • 総ページ数
      1-7
    • 出版者
      共同利用・共同拠点イスラーム地域研究/財団法人東洋文庫研究部イスラーム地域研究資料室
  • [図書] 豊饒なるエジプト1841-44フランスのエジプト学者プリス・ダヴェンヌの石版画より2010

    • 著者名/発表者名
      飯塚正人・高松洋一
    • 総ページ数
      21-33,73-171
    • 出版者
      東京外国語大学出版会

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公開日: 2012-07-19  

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