• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

明版書誌の解明を通じた明代出版史研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520716
研究機関名古屋大学

研究代表者

井上 進  名古屋大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40168448)

キーワード明版 / 出版史 / 目録学 / 書誌学
研究概要

本研究のもっとも根本的な課題である明版書の実物調査については、明代前半期刊本を中心に150点足らずの閲覧と書誌収集をはたし、当初の予定をかなり上回る成果を挙げた。特に台湾における調査は、閲覧条件や時間の制約が日本よりも厳しい中、実質4.5日と4日の調査各-回で47点の調査をはたしえた。つまり結果として、当初の目標である40点を二割上回る数量となったわけであるが、これは事前の準備が想定された以上に効を奏したことと、現場における書籍の出納などが非常に順調だったため、つまり相当に幸運に恵まれたためで、今後もこれと同じ量をこなせるとは限らないであろう。日本国内で新たに閲覧をはたした明版書は約100点で、これにより蓄積された書誌の累計は2700点たらずに達しており、書誌調査の進展は非常に順調なものである。この結果、明代前半期の出版について言えば、書誌を通じたその「全体像への接近」が、いよいよ現実的なものとなりつつあると言ってよいだろう。
ただし、得られた書誌の知見目録化は困難が大きく、調査の進行に整理が追いついていない。これは昨年度以来の問題で、いわば研究計画そのものが内包する問題でもあるわけであるが、本研究後半の二年間で、可能な限り改善を図りたい。また研究成果の公表については、本年度中に行なう予定であった著書公刊を来年度に延期せざるを得なかった。これは原稿の増補改訂が予想以上に複雑なものとなり、そのために必要となる時間が大幅に増加したためで、予定どおりに進行しなかったことは遺憾ながら、本年度末の段階で改訂作業のほとんどは終了しており、来年度の公刊はまず問題ないはずである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 版本探求の意味、面白さ2010

    • 著者名/発表者名
      井上 進
    • 学会等名
      慶応大学斯道文庫五十周年記念シンポジウム
    • 発表場所
      慶應義塾大学
    • 年月日
      2010-12-04

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi