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2010 年度 実績報告書

スペイン領フィリピン社会における変動期の諸相―「マニラ公正証書原簿」の研究―

研究課題

研究課題/領域番号 21520721
研究機関愛媛大学

研究代表者

菅谷 成子  愛媛大学, 法文学部, 教授 (90202126)

キーワード東南アジア史 / フィリピン / マニラ / スペイン植民地
研究概要

本研究計画は5年計画で、本年度はその第2年度であった。昨年度に引き続いて、先行研究の検討を継続し、また昨年度末の調査で新たに収集した「マニラ公正証書原簿」を含めて、これまでに入手している資・史料の整理・分析作業を行った。また学内の共同研究プロジェクト「文化伝統の継承とアイデンティティ形成-記憶の場をめぐって-」に参加し、その活動をとおしてスペイン領フィリピン社会の変動期について「記憶の場」としてのスペイン領マニラという観点から諸事象を明らかにするという分析視角において、「マニラ公正証書原簿」の史料的価値を検討する視点を得た。
本年度の現地調査としては、校務の関係もあり当初の計画より短期間となったが、2010年11月29日-12月12日の日程でフィリピンに渡航し、フィリピン国立文書館において「マニラ公正証書原簿」の調査を行った。18世紀末葉から19世紀初頭の公証人の一部について、昨年度と同様に、保存状態に応じて筆写、電子複写およびデジタルカメラによる撮影によって収集したので、これらの整理・分析作業を継続的に進める予定である。
これらの作業によって得られた知見を踏まえて、先行研究および関連のスペイン文書の分析を合わせた検討を行い、その研究成果の一部として「スペイン領マニラにおけるコスモポリタン性と『他者』」を著して、マニラ公正証書原簿にみえる具体的事例を紹介するとともに、これがスペイン領マニラにおける「他者」活動を担保する機能をもっていたことを指摘し、フィリピン社会の変動期の諸相の一端を示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] スペイン領フィリピンのコスモポリタン性と「他者」2011

    • 著者名/発表者名
      菅谷成子
    • 雑誌名

      文化伝統の継承とアイデンティティ形成-記憶の場をめぐって-(「文化伝統の継承とアイデンティティ形成」研究プロジェクト報告書)

      ページ: 60-65

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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