研究概要 |
本年度は,安徽省博物館所蔵の賦役黄冊関係文書を閲覧・写真撮影し,本研究の基盤を固めることが目標であり,2度(2009年9月と2010年3月)にわたって安徽省博物館を訪問して文書を閲覧することができた。ただし,当初,文書の全体の写真撮影を計画していたものの,全体の写真撮影は許可されなかったため,記載データの収集方法を筆写に変更せざるを得なかった。また,文書の一部は博物館の都合で閲覧を許可されなかったため,2011年9月に訪問して閲覧した。 また,2009年11月に連携研究者・研究協力者と研究会を行なうことによって,文書の閲覧に基づく各自の研究計画の具体化を図るとともに,文書の記載データの整理方法・分析方法を定めて文書記載データの整理に着手することができた。 なお,安徽省博物館を訪問した際には,安徽大学歴史系・徽学研究中心の研究者と来年度の現地調査(文書史料の舞台となった現在の休寧県陳霞周辺地域)にむけた打ち合わせを行なった。 総じて,当初の計画の変更を余儀なくされたとはいえ,研究の基盤を構築し,初年度の目標を十分達成することができた。
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