《海外調査/資料収集》 21年9月初旬に、エストニアの国立図書館を中心に資料収集を行った。目的は、ペレストロイカ期の情報ギャップの度合いを分析することにある。その方法の一つとして、日本国内では現在のところごく一部しか入手できないペレストロイカ期のロシア語系新聞(エストニアで刊行)とエストニア語系新聞を整理した。その結果として、一定の問題についてエストニア語話者とロシア語話者の間で情報ギャップが存在することが確認できた。 《研究成果の公開》 (1)平成21年(2009年)はベルリンの壁崩壊から20年後であったため、体制転換等にちなんだ学術集会が各地で開催されたが、その一つであり、バルト諸国を対象としたシンポジウム("Twenty Years After the Fall of the Berlin Wall : The Politics of Memory and Democratization in Europe"9月10日-13日、於ラトヴィア大学リーガ・ラトヴィア)で、研究成果の一部の公開を行った。 (2)ポスト社会主義諸国の中で、とりわけ記憶の衝突が現在の民族間・国家間関係に著しい影響を及ぼしている旧ユーゴスラヴィア諸国の研究者らと、セミナー形式で、「隣国」をテーマに議論を行い、比較の視点を得た。
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