H21年度は初年度であったので、 1) 英領マラヤ(海峡植民地、連合州)、インド、セイロン島等の有力な保護団体についての調査 2) SPFEの国際的ネットワークの形成についての調査 3) マラヤ在住のSPFEの有力メンバーであり、ジョージ5世国立公園設立を本国政府に執拗に働きかけ、成立後、初代ゲーム管理官に任命されたTheodore Hubback関係の史料の収集、分析を、主にクアラルンプルの国立文書館を中心におこなった。ことに、3)のTheodore Hubbackは英本国と英領アジア植民地の野生動物保護のネットワークの中心的人物であることは従来の研究でも言及されてきたのだが、その具体的足取り、人脈は不明な点が多かった。彼について、まとまった資料を発掘し、また、ジョージ5世国立公園設立時についての数多くの資料を入手しえたのが、H21年度の研究の最大の成果であった。
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