2012年現在の日米自動車補修部品市場における共通点として、①より品質の高い補修部品需要の拡大、②安全性への需要拡大、③車齢の増加、④モデルチェンジの速度が速まり補修部品の種類も増加してきたこと、⑤次世代自動車(HV車、電気自動車)増加への対応等が挙げられる。また両国の違いとして、補修部品市場におけるに海外製(とくに台湾、中国製)の低価格部品の使用割合が、アメリカでは一定のシェアを占めている一方で、日本のフォーマル市場ではその存在感はアメリカに比して小さいようである。また、補修部品市場に占めるリサイクル部品の使用割合は、依然として米国の方が高い一方、日本でもリサイクル部品に一定の品質保証を設る等の業界での努力や、1985年頃から各地で成立したリサイクル部品在庫ネットワークが徐々に統一され、業界でのリサイクル部品の共通在庫管理が進むことにより、徐々にではあるが、リサイクル部品の普及が進みつつある。米国ではリビルト部品や「解体部品」がそのマーケットの中心であると考えられる一方、日本では、上記に示したように「品質保証されたリユース部品」が一定の存在感を示しており、また政策的にもその普及が図られている。
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