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2012 年度 実績報告書

先史土器復興を中心とするブラジル・アマゾン先史文化の現代的利用の人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520822
研究機関九州大学

研究代表者

古谷 嘉章  九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 教授 (50183934)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワード文化人類学 / ブラジル / アマゾン / 先史土器 / 陶器生産 / 観光 / 地域アイデンティティ
研究概要

1.ブラジル・アマゾンにおけるフィールドワーク(3/2~3/17):パラ州ベレンにおいて複製先史土器の生産および流通の現状について、生産者・販売者およびブラジル零細小企業支援協会を対象として実態調査を行い、インフラ整備の不足から全般的停滞状態にあるなかで、近い将来に予定されているワールドカップとオリンピックによる観光客の増加に向けての戦略が準備されつつある状況が明らかになった。また他方で、香水瓶などへの転用によって、観光客とは別の市場を開拓する路線も開拓されつつあり、販路の多様化が進行中であることが判明した。2.Universidade do Estado do Rio de Janeiroにおいて、アマゾンの先史土器復興についての調査体験のある複数の研究者(Prof.Ricardo Lima, Profa.Isabela Frade)とディスカッションを行い、今後の共同研究プランの策定へ向けての意見交換を行った。3.Universidade Estadual Paulista "Julio de Mesquita Filho"において、民俗学研究者であるProf.Alberto Ikedaのセミナーにおいて、アマゾン先史土器の複製生産についてパワーポイントを用いて報告を行い、ブラジルにおける民俗文化の現代的利用についてディスカッションを行った。4.4年にわたる実態調査および文献研究の成果として、アマゾンの先史土器をモデルとする陶器生産に近代的経営を導入して経済活動として安定させようとする試みは成功せず、需要が変動する不安定な市場に依存している一方で、先史土器に代表されるイメージだけが観光政策をはじめ様々な領域で地域アイデンティティの表象として利用されており、いわば著作権者のいない先史土器の幾何学文様だけが、無制限に複製されて氾濫している現状が明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 人類学がとりくむべき物質性とは何か2012

    • 著者名/発表者名
      古谷嘉章
    • 雑誌名

      民博通信

      巻: 136号 ページ: 20-21

  • [雑誌論文] 物質性を文化人類学する2012

    • 著者名/発表者名
      古谷嘉章
    • 雑誌名

      月刊みんぱく

      巻: 10月号 ページ: 10-11

  • [雑誌論文] ゴミと物質性2012

    • 著者名/発表者名
      古谷嘉章
    • 雑誌名

      民博通信

      巻: 139号 ページ: 24-25

  • [学会発表] Neo-Marajoara:アマゾン先史土器のモダニズム2012

    • 著者名/発表者名
      古谷嘉章
    • 学会等名
      日本ラテンアメリカ学会第33回定期大会
    • 発表場所
      中部大学
    • 年月日
      20120602-20120603

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公開日: 2014-07-24  

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