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2010 年度 実績報告書

高齢化コミュニティの暮らしの変化と保健戦略―八丈島と奥会津山村の比較研究―

研究課題

研究課題/領域番号 21520823
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

立柳 聡  福島県立医科大学, 看護学部, 講師 (40315669)

研究分担者 松本 誠一  東洋大学, 社会学部, 教授 (30181770)
キーワード奥会津地方 / 民俗 / 八丈島 / 社会構造 / 農業用水管理 / 少子高齢化施策 / シャーマン / 島嶼コミュニティ
研究概要

平成22年度における本研究プロジェクトの主たる課題は四つあった。第一は、奥会津地方での民俗調査を本格化すること。第二は、八丈島での民俗調査の成果を論文にするためのデータの集約方法を検討し、予稿をまとめること。第三は、奥会津と八丈島で少子高齢化に対応する施設・施策に関する調査を積極的に展開すること。第四は、調査地住民の皆さんに研究成果を還元すると共に、研究の進展を促すため、民俗に関するさらなる知見、少子高齢化施策をめぐる要望や意見の提供を求めるための機会を設けることであった。
第一に関わっては、特に、昭和村両原地区での全戸調査を完了し、従来、奥会津地方では把握されていなかった位牌分けの慣行や頻繁・長期に及ぶ嫁の里帰り慣行の存在を発見した他、同類的な親族の組織化、順番制を基本とするムラの自治慣行の特色を把握し、社会構造の解明を進展させた。また、金山町山入り地区における農業用水管理の共同作業や神社祭典と演芸大会、村歌舞伎公演と芸能大会の運営に注目し、ムラの自治活動における高齢者の関わり方の特色を考察した。八丈島では、風土病に関する史料の収集を進展させた。また、古文書の整理・保存は、DVDへの記録の段階に進んだ。第二に関わっては、八丈島中之郷地区の伝統的な文化や社会構造の特色を顕著に示しているとみられる民俗の選定を行い、それらの詳述を核とする成果の論文化を図ることとした。第三に関わっては、昭和村と八丈島の介護施設・施策をめぐって関係資料の収集や関係者からの取材を概ね完了させた。第四に関わっては、八丈島で住民も対象としたセミナーを開催し、主にシャーマン研究の成果を発表。南海タイムス紙でも紹介された。また、前年度から準備を進めてきた島嶼コミュニティ学会の設立プレワークショップを開催し、研究協力者の一部が八丈島研究の成果の一端を発表した他、学会誌「島嶼コミュニティ研究」第1号の編集を進めた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 八丈島・青ヶ島におけるカナヤマサマ信仰2011

    • 著者名/発表者名
      土屋久・堀口久五郎
    • 雑誌名

      文教大学人間科学部人間科学研究

      巻: 第32号 ページ: 217-227

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 奥会津地方-山間農村における位牌分けに関する考察2011

    • 著者名/発表者名
      立柳聡
    • 雑誌名

      東洋大学大学院紀要社会学研究科・福祉社会デザイン研究科

      巻: 第47集 ページ: 45-56

    • 査読あり
  • [学会発表] 八丈島を中心にみた島の人口流出とその社会的条件2010

    • 著者名/発表者名
      對馬秀子
    • 学会等名
      島嶼コミュニティ学会設立プレワークショップ
    • 発表場所
      東洋大学
    • 年月日
      2010-06-26

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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