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2009 年度 実績報告書

トルコ人移民と出身国とのネットワーク構築に関する文化人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21520830
研究機関中部大学

研究代表者

中山 紀子  中部大学, 国際関係学部, 教授 (00288698)

キーワード移民 / ネットワーク / トルコ / ヨーロッパ / ドイツ / 文化人類学
研究概要

本研究は、ヨーロッパ、おもにドイツにおけるトルコ人移民労働者を対象とし、彼らの出身地であるトルコの農村とのネットワーク構築に関する考察を通して、トルコ移民たちと出身国の農村に残った者たち相互の生活戦略を文化人類学的に探究することを目的とする。本研究の特徴は、すでに文化人類学的調査を行なったトルコ共和国西黒海地方M村を基点に、ドイツへの移民労働をめぐる諸現象を動態的に検討することにある。ネットワークの担い手として、ドイツへの移民のみならずトルコのM村に残った人々にも注目することによって総体的(ホリスティック)な視点をもった文化人類学的調査となる。
初年度である21年度には、トルコ側の調査地であるM村を再訪し、M村に住む元ドイツへの移民やM村に残った親族に対する聞き取り調査を行なった。M村自体は過疎化が進んでいるが、ドイツへの移民は退職後M村に新たに家屋を建築し、村における生活を復活させている。しかし彼らは村に完全に定住したわけではなく、ドイツとの往復生活も続けていることが分かり、ドイツでの調査の必要性を再認識した。また、本研究にとって重要なドイツ語文献2冊を全文日本語訳して、研究報告書第1集・第2集としてまとめた。これらの文献は、トルコの農村誌と、その農村からドイツへの移民となった5人の人物を追った移民誌である。筆者の研究方法論に重なる貴重な資料であり、移民状況を比較した論考を次年度執筆する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 「男はみんなオオカミよ」がもたらす秩序―ムスリムたちの男女関係・トルコ2010

    • 著者名/発表者名
      中山紀子
    • 雑誌名

      フィールドプラス 第3号

      ページ: 7

  • [図書] 「アレヴィー関運諸集団とアレヴィー・エスニシティの生成と展開―トルコ及びヨーロッパー」「トルコ移民と出身国とのネットワーク構築に関する文化人類学的研究」研究報告資料集・第1集2010

    • 著者名/発表者名
      佐島隆編, 南直人監訳
    • 総ページ数
      203
    • 出版者
      大阪国際大学(非売品)
  • [図書] 「アレヴィー関運諸集団とアレヴィー・エスニシティの生成と展開―トルコ及びヨーロッパー」「トルコ移民と出身国とのネットワーク構築に関する文化人類学的研究」研究報告資料集・第2集2010

    • 著者名/発表者名
      佐島隆・中山紀子編, 南直人監訳
    • 総ページ数
      290
    • 出版者
      大阪国際大学(非売品)

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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