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2010 年度 実績報告書

日独法制史学の歴史における国家、権利、訴訟-比較研究の試み

研究課題

研究課題/領域番号 21530003
研究機関東京大学

研究代表者

西川 洋一  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (00114596)

キーワード法制史 / 国制史 / 中世国家 / ゲルマン的連続性 / 法実証主義 / 封建制
研究概要

ドイツ法制史学・国制史学研究史に関しては、前年度におけるオットー・ブルンナーの国制史学説史の、同時代のドイツおよびオーストリア歴史学史の中での位置に関する研究をまとめ、論文を作成し、発表した。特にゲルマン古代もしくは古代ギリシャから近世までの連続性とそれ以後の鋭い断絶を特徴とする彼の歴史把握の特殊性を明らかにした。また、従来の学説史研究の中でひとしなみに扱われる傾向のある「ゲルマン的連続性」の概念についても、プルンナーが影響を受けている戦間期のそれと、古典的なゲルマン法学のそれとを分けて考えるべきことが明らかになった。20世紀における古典学説批判に関するこれらの研究を承けて、次に古典的なドイツ法制史・国制史学の形成過程についての研究を本格化し、Gerog Waitzのシュレースヴィヒ・ホルシュタイン史に関する諸論稿およびGrundzuge der Politikの分析を行なった。後者の著作の特色を明らかにするために、同時代の他の歴史家による『政治学』の講義の検討の準備を始めたが、既存の研究が少ないために、未だに適切な比較対象を探している段階である。。また、3月にドイツに出張し、Mommenta Germaniae Historicaに所蔵されているWaitzの遺贈文書を時間の許す限り閲覧し、とくに初期の未発表と思われるドイツ国制史に関する講演原稿の解読を試みた。
日本法制史に関しては、前年度に収集した宮崎道三郎の「比較法制史」講義筆記ノートの分析を始め、その下敷きとなったと思われる欧文文献を中心に検討した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 若曽根健治『ウァフェーデの研究-ドイツ刑事法史考』2011

    • 著者名/発表者名
      西川洋一
    • 雑誌名

      法制史研究

      巻: 60 ページ: 268-271

  • [雑誌論文] フリードリヒ一世・バルバロッサ期の国王裁判権2011

    • 著者名/発表者名
      西川洋一
    • 雑誌名

      ヨーロッパ中世世界における統合と調整(渡辺節夫編)

      ページ: 9-35

    • 査読あり
  • [雑誌論文] オットー・ブルンナーの『ラント』論をめぐるいくつかの問題2010

    • 著者名/発表者名
      西川洋一
    • 雑誌名

      国家学会雑誌

      巻: 123巻11/12号 ページ: 108-158

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公開日: 2012-07-19  

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