本研究は、日米の退去強制法の歴史、現行制度、救済手続、関係施設、および制度全体の実際的な運用について調査・分析し、将来の出入国管理政策への示唆を見出すことを目的とするものであるが、平成21年度は以下のような研究調査を実施し、研究の成果を得ることができた。 (1)日米における関係資料の調査・整理・・・・・日米におけるこれまでの文献(著書・論文)の整理 (2)アメリカにおける現地調査 (1)実施都市・・・・・・・カリフォルニア州ロサンジェルス市、サンディエゴ市、サンフランシスコ市 (2)受入施設・・・・・・・カリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA) (3)受入担当者・・・・・・モトムラ・ヒロシ教授(UCLAロースクール)〔共同調査の計画策定〕モトムラ教授は、これまで出入国および国籍法に関する傑出した論文やエッセイを多数執筆し、現在UCLAロースクールで教鞭をとる全米で最も注目を集めている移民法研究者のひとりである。 (4)アメリカにおける研究者との意見交換・・・・・上述のモトムラ・ヒロシ教授(UCLAロースクール)との現地共同調査および意見交換 (5)アメリカにおける実務家との意見交換・・・・・移民法弁護士のスティーブン・J・ドイ氏(サンフランシスコ在住)との意見交換・聞き取り調査 (3)日米比較の意見交換・分析 (1)日本における研究者および実務家との意見交換・・・・・とくに国際人権法学会所属の研究者たちと意見交換をおこなった (2)研究成果の発表・・・・・所属機関である香川大学の紀要に後述のような研究成果を発表することができた。
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