看護職の人員不足は、国民的大問題である。その原因は、看護師の定着率が低いことにある。医療界の自助努力だけではこの大問題を解決することは難しい。労働法からのアプローチとして、ILO149号条約の批准の必要性と、労働諸法規の改正方向を提起した。具体的には、(1)深夜労働における実労働時間を12時間以内に規制すること、(2)交代制勤務における勤務間隔の法定化、(3)番方交代時の引き継ぎ労働時間のカウント(みなし制の導入など)、(4)継続的休憩時間の法定化、(5)研修・教育時間の労働時間へのカウントの法制化が必要である。
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