研究課題/領域番号 |
21530068
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
沢登 文治 南山大学, 法学部, 教授 (40247672)
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研究分担者 |
岡田 悦典 南山大学, 法学部, 准教授 (60301074)
末道 康之 南山大学, 法務研究科, 教授 (60276003)
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キーワード | 刑事収容施設 / 犯罪者更生 / 刑事施設視察委員会 / 刑事施設第三者機関 / 刑務所オンブズマン / 受刑者社会復帰 / 刑務所民営化 / 刑務所改革 |
研究概要 |
1、研究代表者沢登は、平成21年9月にアメリカ合衆国ニューヨーク州およびカリフォルニア州の州都(オルバニーおよびサクラメント)を訪問し、それぞれの法務省矯正局において、刑務所運営の実情に関する聞き取り調査および刑務所参観を行った。ニューヨーク州においては、刑務所の民営化には反対の立場から、これからも官による運営が行われる。他方のカリフォルニア州では、積極的に民営化を促進し経費削減を目指しており、他州の公的刑務所へ受刑者を移送するなどの方法もとっている。また、第三者機関として、オンブズマンが州から独立の機関として活動しており、受刑者からの相談だけでなく、犯罪被害者その他の関係者からの相談等にも対処し、必要に応じて刑務所に対する勧告を行っている。さらに平成22年3月にカリフォルニア州サクラメントを再度訪問し、同州のオンブズマンの職務内容等について、詳細を聞き取り調査・見学した。 2、研究分担者岡田は、平成22年2月にイギリスを訪問し、同国における第三者機関の調査を行った。その結果、刑務所に関する第三者機関の設置は、世界的にもイギリスが発祥の地であるとの自負心が、少なくともイギリスには見られることが判明した。これを受けて、どのような経緯で、いつ頃そのような機関が設置されることになり、これまでにどのような役割を果たしてきたのかについて、今後さらに調査研究していくこととした。 3、研究分担者末道は、平成21年度を通じて、フランスにおける刑事施策を含む刑事法関連の改正状況について、文献の調査およびそれら文献による研究を実施した。それを基礎に、平成22年度にはフランスの関係各所を訪問して、実態調査を実施する予定である。
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