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2011 年度 実績報告書

金融機関の破綻処理と公的資金による救済に関する比較法的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21530076
研究機関成城大学

研究代表者

山田 剛志  成城大学, 法学部, 教授 (30282966)

キーワード金融機関の破綻 / 預金保険
研究概要

銀行が破綻するとセーフティーネットの補完として、預金保険機構を通じて、公的資金が導入される。その方法は資金援助方式及びペイオフ方式である。特に資金援助方式の場合、当局の判断としてペイオフコストを超えて、公的資金が投入されることがあり、その資金の流用防止が問題となる。この場合時間が経てば経つほど、資産は劣化し、回復が難しくなる。金融の破綻処理に関して、早期措置こそ、コストを最小化し、システムリスクを極小化するために必要な大原則である。その際に通常の会社更生法等の破綻処理法ではなく、なぜ特別法が用いられるのか。銀行は株式会社であるので、基本的に会社法の適用を受ける。しかし銀行には、公衆の預金を保管し、資金移動のシステムを管理し、企業及び個人に資金を供与するという役割があるが故に、このような特別法の適用があるのである。
最終的に破綻処理において重要なことは、銀行資産を減らさないことである。そのためにはわが国もグループ企業内における相殺権を大幅に制限し、破綻処理の際には破産法より強力なアメリカ法にいうサイドアグリーメントルールを適用して、資産の目減りを防ぐべきである。この点特に重要なことは、グループ内企業同士の物品取引、及び金融集約取引、グルーブ内企業及び主要株主に対する信用供与、再保険を通じたリスク移転、資産・債権の担保については、監督当局が常にリスクを把握をしておき、破綻の際には整理回収機構や預金保険機構等の管理の下、債権者による別除権及び相殺権を大幅に制限して、資産の確定をすると同時に、ファイアーウォールを設け、資本の流失を防がなければならない。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 取締役の注意義務を巡る2つの最高裁基準2012

    • 著者名/発表者名
      山田剛志
    • 雑誌名

      金融・商事判例

      巻: 1389号 ページ: 2-7頁

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「取締役の善管注意義務違反を巡る2つの最高裁基準」の影響2012

    • 著者名/発表者名
      山田剛志
    • 雑誌名

      銀行法務21

      巻: 751号 ページ: 8-12頁

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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