研究課題/領域番号 |
21530080
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
本間 靖規 名古屋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (50133690)
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キーワード | 非訟事件手続き / 手続保障 / 審尋請求権 / 上告理由 / 人事訴訟 / 憲法違反 / 弁論主義 / 職権探知主義 |
研究概要 |
平成23年度は、本研究のまとめとしてもっとも中心的なテーマである手続保障論に関する論文の作成に努めた。その結果として、「非訟事件手続・家事事件手続における裁判所の役割」(日本評論社、法律時報2011年10月号)ならびに「上告理由と手続保障-ドイツの議論を参考にして」を『新しい時代の民事司法』(商事法務、2011年12月)の中で公刊した。いずれもドイツ、オーストリアにおける前年度および今年度のインタビュー調査や資料調査に基づくものである。これは前年度に公刊した職権探知主義に関する業績を土台とするものであり、確実に本研究テーマに関する研究が進んでいることを意味するものと考える。なお、本研究テーマに関する研究は、民事手続法の本体である民事訴訟法の分野にとどまらず、その周辺の領域、近時制定された非訟事件手続法、家事事件手続法(2013年施行予定)や会社関係訴訟の領域に広げて研究を進めている。前者については、日本評論社からコンメンタールを出版する編者の一人となっており、後者については、商事法務から来年度出版される予定の会社訴訟に関する著書の執筆者に名を連ねている。後者についてはすでに平成23年度に2回研究報告を行った。テーマは当事者適格で、このテーマも判決効の拡張を前提とする会社訴訟における拡張の正当化根拠としての手続保障に関するものである。実施計画からすると比較法的研究が、ドイツ、オーストリアにとどまっている状況であるが、できればこれをフランス、イギリスに拡大してさらなる発展に結びつける予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究テーマについては、すでに平成21年度に学会報告を行い、その後、論文を4本発表している。外国における資料調査やインタビュー調査も順調の行われ、これに基づく成果も公刊しているところである。おおむね順調といっていい状況にあると考える。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は本研究に関する最終年度に当たるので、本研究の集大成として、著書(論文集)を出版する予定である。すでに信山社との間で出版計画を進めているところである。仮題ではあるが『手続保障論集』と銘打っての出版となる予定である。なお、そのさいできれば判決効拡張に関する論文を今年度中にもう一本公刊してこれに付加したいと思っている。
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