研究概要 |
(1)政治思想史における制度論 数回の打ち合わせとメーリングリストによって情報交換を行ないつつ、研究会として、堤林剣氏(慶応大学)、木村俊道氏(九州大学)、古城毅氏(東京大学犬学院)を招致し、社会思想史学会2010年度研究大会セッション「制度の政治思想史」を実施し、太田義器が司会を担当し、犬塚元が研究報告を行なった。関連する研究報告として、太田が第9回広島大学応用倫理学プロジェクト研究センター例会(2010年8月、広島大学)にて「正戦論の政治思想史的・政治哲学的位置についての予備考察」を報告し、犬塚がInternational Symposium" Patriotism without Nationalism in the East Asian Context (the East Asia Institute, Korean University, Seoul, Korea, 2010年10月15日)で"Struggle for Patriotism without Nationalism in Japan : The Case of Maruyama Masao"を報告した。また、太田の「正戦論の理論的根拠と歴史的展開」『ぶらくしす』12巻(2011年)、石川敬史の「著書紹介アメリカ合衆国憲法の古典的基礎David J.Bederman, The class ical foundations of the American constitution」(『アメリカ法』2009-2号、2010年)も重要な成果である。 (2)古典的政治思想家における制度論 関連する研究報告として、遠藤泰弘が法制史学会近畿部会第412回例会(2010年6月26日、京都大学)で「第二帝政期ドイツの連邦国家論-ラーバント、ギールケ、プロイス」を、ドイツ史研究会(2011年2月19日、東京大学)で「帝国・国家・ゲマインデ:フーゴ・プロイスの政治構想」を報告した。また、石川が美著者として関わった上智大学アメリカ・カナダ研究所編『キリスト教のアメリカ的展開』(上智大学出版会、2011年)と、小田川大典が共著者として関わった荒木勝ほか編『東北アジアの幸福観』(岡山大学出版会、2011年)が刊行された。犬塚が共訳者として関わったD・フォーブズ『ヒュームの哲学的政治学』(昭和堂、2011年)が刊行されたことも重要な成果のひとつである。
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