• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

韓国における市民的公共性の新たな展開としての市民事業に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21530137
研究機関立命館大学

研究代表者

文 京洙  立命館大学, 国際関係学部, 教授 (70230026)

キーワード市民事業 / 韓国 / 公共性 / 社会的企業 / グローバル / 非営利協働 / 住民自治 / 比較
研究概要

平成23年度は、基本的には、平成21年度、22年度の調査・研究の補足や日本での調査をすすめながらも、主としてこの間の研究のまとめ(論文執筆やデータベースの構築)にあて、日韓社会的企業に関する日本希望製作所との共同研究の成果刊行(『希望叢書2 危機の時代の市民活動:日韓社会的企業最前線』東方書店)を実現した。
韓国での調査では、自活共同体から社会的企業に移行した事例のフィールドワークを目的に済州道西帰浦市の<働く人びと>(2009年社会的企業としての認可)を訪ね調査した。日本については、東日本大震災以後の地域再生・創造や雇用創出に果たす市民事業の役割に注目し、「NPO法人遠野・山・里・暮らしネットワーク」などに現地取材した。
立命館大学コリア研究センター、日本希望製作所、さらには社会的企業のインキュベーションや中間支援に取り組むハンギョレ新聞社の「ハンギョレ経済研究所」など関連研究機関を拠点に成果刊行のための研究会や意見交換を数次にわたって開催した。
こうした調査や研究を通じて、韓国での社会的企業など広く社会的経済の起源が90年代以来の生産共同体運動にあること、2000年制定の国民基礎生活保障法による自活事業の枠組みが自活運動団体が本来目指した方向とは齟齬があったこと、さらにそれは自活事業がそれ自体として社会的企業を展開させる可能性の芽を摘み、あらためてその殻を打ち破ろうとした二〇〇六年の段階には、すでに別の文脈で社会的企業への基盤が形づくられ、これが2007年の「社会的企業育成法」に結びついたことなどが明らかとなった。社会的企業育成法に至るそうした経緯は、韓国社会的企業の特質や課題を考える上で極めて重要な意味をもっている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 図書 (2件)

  • [図書] 危機の時代の市民活動--日韓社会的企業最前線2012

    • 著者名/発表者名
      文京洙、桔川純子、秋葉武, 菊池憲一、広石拓司、川瀬俊治
    • 総ページ数
      297
    • 出版者
      東方出版
  • [図書] 韓国から学ぶ雇用開発と社会的企業2011

    • 著者名/発表者名
      文京洙、桔川純子、遠野馨、遠藤智子、広石拓司
    • 総ページ数
      81
    • 出版者
      大河原雅子と湧く湧く会議

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi