研究課題/領域番号 |
21530152
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
服部 龍二 中央大学, 総合政策学部, 教授 (80292712)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 日中国交正常化 / 田中角栄 / 大平正芳 / 周恩来 / 毛沢東 / 姫鵬飛 / 台湾 / 尖閣 |
研究概要 |
論文としては、以下のものを公表した。 「中曽根・胡耀邦関係と歴史問題 1983-86年」(高原明生・服部龍二編『日中関係史 1972-2012 I 政治』東京大学出版会、2012年)、「尖閣諸島領有権の原点と経緯」(『外交』第15号、2012年)「田中角栄、大平正芳のリーダーシップ 日中国交正常化から何を学ぶか」(『ダイヤモンド・オンライン』2012年)、「『井戸を掘った人を忘れない』――岡崎嘉平太と周恩来」(『日経ビジネスオンライン』2012年)、「日中国交正常化を読み解く」(新潟日報社編『日中国交正常化――いま明かされる舞台裏』新潟日報事業社、2012年)、「日中関係の記憶と研究――1972年の国交正常化を中心として」(『中央評論』第64巻第1号、2012年)、「日中関係 2つの原点――日中国交正常化と中曽根・胡耀邦関係」(『調査情報』第508号、2012年)、「岡崎嘉平太と中国」(岡山県郷土文化財団岡崎嘉平太記念館『日中国交正常化40周年記念 岡崎嘉平太がめざした世界平和への道を考える 第11回 講演会』岡山県郷土文化財団岡崎嘉平太記念館、2013年)。 史料紹介などには、以下のものがある。 「2011年12月22日公開ファイル『日中国交正常化』ほか」(『外交史料館報』第26号、2012年)、「ニュースの本棚 日中国交回復40年」(『朝日新聞』2012年9月16日)、「後宮虎郎アジア局第2課長研修所講演速記『日華平和条約交渉経緯』1952年6月25日」(『中央大学論集』第34号、2013年)、「日ソ不可侵条約問題──外務省座談会の記録から」(佐藤元英・武山眞行・服部龍二編著『日本外交のアーカイブズ学的研究』中央大学出版部、2013年3月)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた研究は、おおむね計画通り、順調に進んできている。 史料的探索のほか、インタビューにも力を入れている。研究助成期間中に公刊したものとしては、以下のものがある。政治家に対するものとしては、森田一/服部龍二・昇亜美子・中島琢磨編『心の一燈 回想の大平正芳――その人と外交』(第一法規、2010年)、中曽根康弘/中島琢磨・服部龍二・昇亜美子・若月秀和・道下徳成・楠綾子・瀬川高央編『中曽根康弘が語る戦後日本外交』(新潮社、2012年)である。 外務官僚に対するものとしては、栗山尚一/中島琢磨・服部龍二・江藤名保子編『外交証言録 沖縄返還・日中国交正常化・日米「密約」』(岩波書店、2010年)、中江要介/若月秀和・神田豊隆・楠綾子・中島琢磨・昇亜美子・服部龍二編『アジア外交 動と静――元中国大使中江要介オーラルヒストリー』(蒼天社出版、2010年)、中島敏次郎/井上正也・中島琢磨・服部龍二編『外交証言録 日米安保・沖縄返還・天安門事件』(岩波書店、2012年)、折田正樹/服部龍二・白鳥潤一郎編『外交証言録 湾岸戦争・普天間問題・イラク戦争』(岩波書店、2013年)がある。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は研究計画の5年目であり、最終年度となる。これまでの内容を発展させながら、日中国交正常化で外相として決定的な役割を果たした大平正芳について焦点を絞り、大平正芳と中国、アメリカなどとの関係を伝記的研究という方法を用いながら仕上げていきたい。 大平については、すでに以下の史料的分析を行っている。すなわち、「金大中事件に関する一史料」(『総合政策研究』第17号、2009年2月)1-6頁、「大平・金鍾泌会談記録――1962年秋」(『人文研紀要』第65号、2009年9月)193-234頁、「大平・鄧小平・華国鋒会談記録――1979年2、12月」(『中央大学論集』第32号、2011年3月)37-69頁である。 これらを敷衍し、首相期を含む全期間について、日本外務省記録、アメリカ国務省文書などを研究していきたい。年度末には、学術書として刊行を計画している。
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