• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

ミクロ経済理論のフロンティア

研究課題

研究課題/領域番号 21530165
研究機関東京大学

研究代表者

神取 道宏  東京大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (10242132)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワードくり返しゲーム / 安定マッチング / マーケットデザイン / 実験経済学
研究概要

長期的関係において各人がお互いの行動についてばらばらな情報を得る場合を分析する「私的観測下のくり返しゲーム」において、均衡に従う強い誘因をもつような頑強な均衡を一般的に構成する方法は従来知られていなかったが、これを与える一般理論を部分観測マルコフ過程の理論を応用して構築する研究の一般基礎理論が、初期の相関均衡シグナル分布の存在の部分を除いてほぼ完成した。また、この一般理論編を計算機に実装し、具体的な均衡を構成する作業を行った。
また、くり返しゲームと同様の論理を使って、戦略の改訂を通じて協調が達成できる可能性を revision gamesという枠組みで明らかにする研究を行った。具体亭には、戦略改訂の機会がすべてのプレイヤーに同時に訪れるケースが理論的に扱いやすいので、まずこのケースについての分析をまとめた。次により現実的な、各プレイヤーに戦略改訂の機会が独立に訪れるケースの分析を行い、分析が比較的容易な利得関数が加算分離的な場合については最適制御理論が有用なことを発見した。
マーケットデザインとマッチングに関しては、安定なマッチングの集合が数学的には束の構造をもつことを、戦略的補完性のある非協力ゲームとの関連で理論的に明らかにする研究を進め、「オーバーブッキングを許す」「最適反応対応のselection」を考えることの二つが鍵となることをつきとめた。
行動経済学分野では、話し合いを通じて最適な戦略を相談する機会をあたえると、ゲーム理論の予測と近くなるかということを、特にオークションの文脈で検証する追試をおこなった。話し合いの効果は実験により異なることがわかり、顕著な効果をあげる要因はなにかを発見するという新たな課題が浮かび上がった。
以上のような研究成果を海外の研究会で発表するとともに、方法論的洞察をまとめた論文を研究書の一部として刊行した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 その他

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Revision Games

    • 著者名/発表者名
      神取道宏
    • 学会等名
      Shanghai Jiao Tong University 研究会
    • 発表場所
      上海交通大学(中華人民共和国)
    • 招待講演
  • [学会発表] Revision Games

    • 著者名/発表者名
      神取道宏
    • 学会等名
      Seoul National University 研究会
    • 発表場所
      ソウル大学(大韓民国)
    • 招待講演
  • [図書] Chapter 1 in Aoki M. et al. (eds.) Complexity and Institutions: Markets, Norms and Corporations.2012

    • 著者名/発表者名
      神取道宏
    • 総ページ数
      19
    • 出版者
      Palgrave Macmillan
  • [備考] 神取道宏 個人ホームページ

    • URL

      http://mkandori.web.fc2.com/

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi