• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

情報とリーダーシップのゲーム理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21530168
研究機関神戸大学

研究代表者

末廣 英生  神戸大学, 経営学研究科, 教授 (30162837)

キーワードゲーム理論 / シグナリング
研究概要

平成22年度の研究成果に基づき、2人のプレーヤーによって行うチーム生産において、リーダーシップが個人の情報にどのように左右されるかを、ゲーム理論的に明らかにするため
(1)利得関数が2次形式の下で
(2)チーム生産性の2通りの可能性に関するシグナルが、ある分布に従って選ばれたシグナル精度の下で実現し
(3)それから各プレーヤーが、2時点のうち好きな方の時点で、チーム生産のための努力投入を行うゲームを研究し、(2)のシグナル精度の分布を確率優位関係によって変更したとき、このゲームの逐次均衡でのリーダーシップ確率を比較した。数値計算による分析の結果、均衡点が複数存在し、比較静学分析の結果が均衡点に依存して複雑となることが判明した。
他方、この理論研究をデータ面からサポートする研究の成果である論文(後掲学会発表論文その2)で発見された「たとえ私的情報のシグナリング効果が意味をなさない場合でも人はリーダーシップ行動をとることがある」という事実に対し、これまで研究に用いてきたシグナリングモデルに修正を施す必要性が指摘された。この指摘に答えて、上述(1)(2)(3)のモデルの拡張可能性を研究した。具体的には、チーム生産ゲームが直面する社会的ジレンマのプロトタイプとしての囚人のジレンマを取り上げ、(2)のシグナルを取り除いてシグナル効果の影響をなくした上で、(1)の利得関数に社会的選好を導入した改訂モデルをつくった。このモデルについて、数値計算による分析をおこなったところ、社会的選好に関する非完備情報の下でリーダーシップ均衡が存在しうることがわかった。ただし、均衡が複数存在し、比較静学分析の結果が均衡点に依存して複雑となる、類似の事実が見られた。(後掲雑誌論文及び後掲学会発表論文その1)

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 不平等回避選好と囚人のジレンマにおける内生的リーダーシップ:1つの例2011

    • 著者名/発表者名
      安部浩次、小林創、末廣英生
    • 雑誌名

      国民経済雑誌

      巻: 第204巻 ページ: 1-15

  • [学会発表] Leadership in Prisoner's Dilemma with Inequity Aversive Preferences2012

    • 著者名/発表者名
      小林創(共著者)
    • 学会等名
      The Game Theory Society
    • 発表場所
      Istanbul (Turkey)(同年3月発表確定)
    • 年月日
      20120700
  • [学会発表] Experiments on Emergence of Leadership in Teams2012

    • 著者名/発表者名
      安部浩次(共著者)
    • 学会等名
      The Game Theory Society
    • 発表場所
      Istanbul (Turkey)(同年3月発表確定)
    • 年月日
      20120700

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi