チーム生産における各メンバーのリーダーシップ行動の蓋然性が、そのメンバーがチーム生産について判断する際の情報能力にどのように依存しているかを、ゲーム理論モデルを用いて理論的に研究した。情報能力が対称なプレーヤーからなるチームの逐次均衡と一方のプレーヤーの情報能力が優れているチームの逐次均衡を比較し、次を明らかにした。(1)対称情報能力の場合も非対称情報能力の場合も逐次均衡が存在する。しかし、(2)対称情報能力の場合も非対称情報能力の場合も、それぞれ逐次均衡が複数存在しうる。そして、(3)情報能力が高かくなればリーダーシップ行動の蓋然性が高まる、ということは一般的には言えない。
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