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2009 年度 実績報告書

アーサー・コンドルセ・オコナーの政治経済思想:アイルランド・ブリテン・フランス

研究課題

研究課題/領域番号 21530188
研究機関法政大学

研究代表者

後藤 浩子  法政大学, 経済学部, 教授 (40328901)

キーワードアイルランド / 啓蒙 / 社会思想史
研究概要

本年度は、アイルランドの経済思想史をW.ペティを基点として再考し、アイルランド在住時代のオコナーの思想的環境を見直す作業を行った。アイルランド地主として「改良と経営」を目指した結果、ペティは、「植民事業とは何か」を経済パラダイムにおいて定義しなおし、経済を基底においた上で政治制度を考察する政治経済学的視点を確立することができたが、この視点こそ、M・フーコーが「統治性」概念のもとに探究してきた新しい知のあり方であり、これは、その後18世紀を通してオコナーをはじめアングロ・アイリッシュ層に共有されていく「統治の知」の原型となった。以上の要旨で11月に研究会報告をし、さらにその2週間後のアイルランド研究年次大会の研究報告では、オコナーの初期のパンフレットや演説の内容を分析し、そこに植民地統治の知としての政治経済学の視点がいかに反映されているかを示した。8月には渡仏し、Le Bignon Mirabeauにすむオコナーの子孫Aboville夫人と面会し、オコナーの手稿の閲覧許可をお願いしてきた。また3月にはダブリン大学トリニティ・カレッジ名誉教授L・M.カレン教授を東京に招聘し、3月18日にはカレン教授の最新研究成果である「アシャンレジーム末期のフランスにおけるアイルランド人ネットワーク」についてレクチャーを受け、また3月20日には、法政大学市ヶ谷キャンパスにて、カレン教授が報告者、後藤がコメンテーターとなってセミナーを開催した。テーマは"United Irishmen, Arthur O'Connor, and the Politics of disaffection"で,1790年代後半のアイルランド・ブリテンのウィッグ政治家とアーサー・オコナーなどユナイテッド・アイリッシュメンの後期リーダーとの関係についてカレン教授から詳細な説明を頂き、8名の参加者を得て有意義な研究会となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] アーサー・オコナーの政治経済学2009

    • 著者名/発表者名
      後藤浩子
    • 学会等名
      日本アイルランド協会アイルランド研究年次大会
    • 発表場所
      帝塚山大学東生駒キャンパス
    • 年月日
      2009-11-29

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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