研究概要 |
2010年5月から12月にかけて、インドの村落自治体(Panchayat)の統計ニーズを全面的に研究した。その研究成果が、岡部純一、'Data Needs in the Panchay at: A new statistical doma in emerging in rural India',CITS Working Paper 2011-01,2011年にまとまった。村落自治体(Panchayat)の統計ニーズに関する研究はインドにこれまでない新しい研究である。この研究なくして、村落のセンサス・行政データの価値を評価することができない。この研究によって、村落調査のフォローアップの焦点が定まった。まず、2011年2月に、西ベンガル州Raina村のフォローアップ調査を行った(2011年度夏にマハラシュトラ州Warwatkhanderao村のフォローアップ調査を予定)。このフォローアップによって、村落のセンサス・行政データの総合的評価が研究成果としてまとまる見通しである。 研究協力者(元研究分担者)宇佐美好文氏と協力して、村落のBelow Poverty Line(BPL)センサスの研究を完了させることができた。この研究もインドにないもので高い評価を得ている。 以上の研究成果について、本プロジェクトの海外協力者であり、2011年1-4月に一橋大学経済研究所客員教授として来日した、V.K.Ramachandran氏と議論した。 3月には研究分担者・研究協力者が集まり、プロジェクト定例会議を開催した。この定例会議において、研究分担者の金子治平から村落の農業生産費データによる最低価格制度の研究報告があり、サブプロジェクトが新たにスタートした。 なお、2010年9月経済統計学会第54回全国研究大会において、岡部純一が「途上国村落の出生登録テータに関するミクロレヘルの検証」と題して、本プロジェクトの成果の一部について途中経過を発表した。
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